言うまでもないが、今回の投稿は高橋氏が謝罪しなければならないようなものではまったくない。
安倍応援団やネトウヨは『遊☆戯☆王』のキャラクターに政治的な主張をさせたなどと批判するが、『遊☆戯☆王』は高橋氏の生み出したキャラクターであり、そこにどんな思想を託そうと、それは作家の自由だろう。
しかも、高橋氏はイデオロギーや党派性でこうした投稿をしたわけではない。高橋氏は2016年からインスタグラムアカウントを開設しているが、これまでこういった政治的発言をしたことはなかった。描いてきた作品もエンターテインメント作品で、社会的なトピックを直接的に扱うような作風ではない。
そんな高橋氏ですら、安倍政権の独裁、売国的政策には危機感を覚え、何かを言わずにはいられなくなったのだ。そして、勇気をふるって、自分の生み出したキャラクターを使って、安倍政権を止めるための投票行動を呼びかけた。
これのどこがいけないのか。高橋氏を批判している連中は、“キャラクターの政治利用”を批判しているふりをしているが、実際はたんに安倍政権批判を封じ込めようとしているにすぎない。おそらくこれが安倍首相を礼賛するものだったら、全く逆に絶賛して拡散していただろう。
実際、吉本新喜劇が安倍首相に出演させても、TOKIOや関ジャニ∞の村上信五が安倍首相と面会しても、松本人志や指原莉乃が安倍首相と会食しても、彼らが謝罪に追い込まれることはない。何度でも言うが、今、タブーになっているのは、「芸能人や有名人の政治的発言」でなく「芸能人や有名人の安倍政権批判」なのだ。
高橋氏はこんなご都合主義・ファシスト連中の意見なんかに負けず、これからも主張を続けてほしいし、他の作家も高橋氏の炎上を見て臆したりしないでほしい。高橋氏の行動は民主主義国の作家として当たり前の行為なのだから。
(編集部)
最終更新:2019.07.17 10:24