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横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」59

イージス・アショア山口と秋田配備はやっぱり米国への貢物! 米シンクタンクが「日本列島が太平洋の盾になる」

謝罪面談する岩屋防衛大臣(撮影・横田 一)


 納得がいかなかったので、「陸でも海でもイージス・システムは同じではないか。なぜ海上(イージス艦)では駄目なのか」と再質問をしたが、また説得力に乏しい回答しか返ってこなかった。

「海上の場合はミサイルの発射手段が非常に多様化してきていますので、予め兆候を察知して、そこに向かって船を出すことが非常に難しくなってきております。地上で万が一のミサイル迎撃に備える体制を整えることは非常に我が国のミサイル防衛体制にとって不可欠だと思います」(岩屋氏)

 これも理解不能な回答だ。現在の6隻から8隻にするのだから山口沖と秋田沖への常駐は可能だし、そもそもミサイル発射の兆候を予め察知して、そこに移動させることは陸上配備型のイージス・アショアでは不可能なのだ。

 山口沖へのイージス艦常駐について何度も訊いたのは、イージス・システムを海上と陸上のどちらに配備するかで日本国民への影響はまったく違うからだ。海上のイージス艦なら電波による健康被害も迎撃ミサイルの落下物リスクもほとんどないが、陸上のイージス・アショアはこの二つの弊害だけでなく、有事の際に攻撃対象になるリスクも加わる。住民が住みたくなくなる危険エリアを日本の領土内につくり出す弊害もあるのだ。

 こう思いながら「山口沖に置くのと(山口県のむつみ演習場に配備予定の)イージス・アショアで何が違うのか」と畳み掛けたが、岩屋氏は「だから常に山口沖に置くわけにはいかないということです」と同じ回答を繰り返したので、「8隻になるから置けるのではないか」と問い質すと、ついに”売国奴的安倍下僕外交(政治)”を裏付ける発言が岩屋氏から飛び出した。

「そんなことはない。イージス艦の任務は多様ですので、ミサイル防衛だけに特化をして運用するわけにはいかないわけです」

 これを言い換えると、「もともとはイージス艦を倍増して対応する計画だったが、途中でイージス・アショアが割り込んできたので、過剰となったイージス艦を他業務に回すことにした」となる。


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