いずれにしても、サイト運営会社も明示されていない「ニュースサイト」は、それだけでフェイクニュースと見なされる昨今の風潮のなか、よりによって政権与党である自民党が、これをわざわざ紙媒体の形で議員や関係者らに配布しているという事実は看過できるものではない。
そこで、本サイトは当事者に事実を確認するとともに、問題の本『フェイク情報が蝕むニッポン トンデモ野党とメディアの非常識』を議員にバラまいた経緯と目的、そして、その元となったとされるサイト「terrace PRESS」との関係を質すため、自民党本部へ3日間にわたって何度も電話で取材を申し込んだ。ところが、自民党広報は「担当者不在」を理由として事実上、一切の回答をしなかった
どうも自民党はリテラを無視したいようだが、しかし、本サイトは調査を進めるなかで「terracePRESS」の前身とおぼしきサイトの形跡も発見。さらには、自民党関係者の関与を疑わせる別の情報も得ている。これらについては検証や取材が深まり次第、続報を出す予定だ。
先日、本サイトでも報じたように、自民党と右派系ニュースサイトをめぐっては、“共産党の吉良よし子参議院議員の不倫疑惑”なるデマを発信した「政治知新」というサイトに、菅義偉官房長官に近い自民党県議の弟が関与していることが判明している。
いずれにせよ今後、“自民党とネットニュース”の隠された一面がいっそう浮かび上がってくることは間違いないだろう。
(編集部)
最終更新:2019.07.04 10:08