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百田尚樹ら安倍応援団が辰巳琢郎を人格攻撃していた理由!“歴史修正主義丸出し”吉村洋文大阪市長との親和性

 そもそも、このサンフランシスコの慰安婦像は、いわゆる韓国の少女像とはちがい、イギリス人彫刻家が製作したもの。女性3名が手を握りあう形象で、それぞれ朝鮮、中国、フィリピンの女性とされ、市議会が全会一致で市民団体からの寄贈受け入れを決議したものだ。その碑文には、〈この記念碑は、慰安婦と呼ばれた女性たちの記憶、そして世界中の性暴力・性人身売買の根絶運動に捧げられる〉などと記されている。

 ところが、吉村市長は「13カ国何十万人の(慰安婦の)女性」というような表現を問題視。ブリード市長が慰安婦像を「奴隷化や性目的の人身売買に耐えることを強いられてきた、そして現在も強いられている全ての女性が直面する苦闘の象徴」と声明で語っているように、この像は慰安婦問題だけでなく、女性の人権問題を扱ったものだ。

 吉村市長が「人数」をことさらあげつらって像の撤去をがなりたてたのは典型的な歴史修正主義者のやり方であり、しかも、サンフランシスコを代表する議会の決議を経て設置されているものにもかかわらず、一方的に姉妹都市を解消するというのは、完全にどうかしているとしか思えない。もっとも、慰安婦問題をめぐっては、橋下徹氏が大阪市長時代に「慰安婦は必要だった」と発言したり、安倍首相が前サ市長に慰安婦像の寄贈を受け入れないよう要請していたことは付言しておくべきだろう。

 吉村市長はこうした歴史修正主義的態度を気に入にいられ、百田センセイたち極右界隈から一目置かれている。昨年の大晦日にはTwitterに『日本国紀』の写真をアップし、〈今日はこれを読みます〉とアピール。最近も、今年2月にネトウヨ番組『真相深入り!虎ノ門ニュース』(DHCテレビ)で百田センセイと仲良く生共演していた。

 いずれにしても、身勝手なダブル辞任&首長選をしかけた大阪維新のやり方は“行政の私物化”もいいところ。そして、その維新の吉村市長を極右界隈が猛烈に応援しているという事実は、単に安倍官邸と松井・吉村コンビの距離が近いというだけでなく、連中と同じネトウヨ気質の政治家だからだ。

 大阪W選の争点は、もはや“ゾンビ化”している「都構想」だけではない。こんな人たちが国内有数の都市の首長であることが、どれだけ日本の評価を落としているか考えるべきだ。

最終更新:2019.03.13 12:24

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