この具体的提案について翌28日の会見で立憲民主党・枝野幸男代表に「辺野古問題は参院選の争点になるのか」「参院選に向けてどういう動きをされるのか」と質問。「武田教授は『沖縄の県民投票を黙認することは全国各地で同じように住民無視の事業、米軍基地(建設)とか放射性廃棄物(最終処分場)の事業が進みかねない』という問題提起をしている」とも紹介すると、次のような前向きな回答が返ってきた。
「立憲民主党は昨年の秋に辺野古基地に対する明確な方針を示しました。当然、国政の重要問題でありますから、参院選でもそれを訴えます。争点にするのかどうかを決めるのは国民です。国民の皆様は残念ながら、現状で『沖縄以外の皆様が自分の問題として考えている方が必ずしも多くない』という残念な状況です。それは変えていきたいと思いますが、参院選挙までに変わるのかどうかはわかりません。国民の皆様の判断です。変える努力はします」
菅官房長官へのコメントを求めた元山氏に、枝野代表への期待についても訊くと、こう答えた。
「県民投票で示された県民の思いを、沖縄県民が望む形にして欲しいと思います。立憲民主党に限らず、与野党の国会議員に望みたいと思います」
安倍自民党(政権)が考えを変える可能性を頭から否定しないのが元山氏の立場。官邸前集会では、SEALDsのメンバーとして「安倍辞めろ!」コールをした当時を振り返った上で、「しかしながら今、『安倍政権が一強だ』ということが言われていて、『安倍さんでも沖縄の意思を聞いてくれるのだったら、それでも致し方ないのではないか』という思いも持っています。もちろん安倍首相が何よりも、聞かない、ウソをつく、信用できないのはわかっています。しかしながら、それを変えられない現実も受け止めて欲しいと思います」とも語っていた。この後、冒頭で紹介した発言に続くのだが、スピーチ後に「安倍辞めろ!」コールをすることはなかった。