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麻生太郎財務相が「子どもを産まないのが問題」発言の一方で、「金がないなら結婚するな」! いったいどうしろ、と?

 だが、麻生氏の暴言のなかでも看過できないのが、「医療自己責任論」だ。

 昨年10月にも麻生財務相は「飲み倒して運動も全然しない(で病気になった)人の医療費を、健康に努力している俺が払うのはあほらしくてやってられんと言っていた先輩がいた。良いことを言うなと思った」と述べ、問題となったが、麻生氏が医療費を槍玉にあげて弱者を攻撃した例は枚挙に暇がない。

「たらたら飲んで、食べて、何もしない人(患者)の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」(2008年11月20日経済財政諮問会議で)
「食いたいだけ食って、飲みたいだけ飲んで糖尿になって病院に入るやつの医療費は俺たちが払っているんだから、公平じゃない」
「こいつが将来病気になったら医療費を払うのかと、無性に腹が立つときがある」(2013年4月24日都内会合で)

 これらの暴言は、2016年に問題となった長谷川豊氏の「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ! 無理だと泣くならそのまま殺せ!」「自堕落な生活で人工透析患者になったハナクソ同然のバカ患者」という自己責任論とまったく同じ。いや、麻生氏は財務相という医療費を検討する行政のトップであり、長谷川氏以上に発言への責任は重い。

 さらに、麻生財務相が暴言による攻撃のターゲットにしてきたのは、高齢者の終末医療についてだ。2013年11月21日に開かれた政府の社会保障制度改革国民会議では、麻生財務相は高齢者の終末医療にかんして、こんな暴言を放っている。

「政府のお金で(高額医療を)やってもらっていると思うと、ますます寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらうなど、いろいろ考えないと解決しない」

 つまり、麻生財務相は、高額医療にかかる高齢者は「さっさと死ね」と言っているのだ。その上、このとき麻生財務相は患者のことを「チューブの人間」と表現した上、「私はそういうことをしてもらう必要はない、さっさと死ぬからと(遺書に)書いて渡している」と述べたという(毎日新聞2013年11月22日付)。

 今回の「子どもを産まなかったほうが問題」発言の前に、麻生財務相は「いかにも年寄りが悪いという変な野郎がいっぱいいる」と言っていたが、麻生財務相こそ「変な野郎」そのものだったというわけだ。

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