結婚や妊娠という、個人の人生の転機のたびに、「AV女優への差別問題」について口を開かなくてはならない蒼井そらのことを思うと心苦しくなるが、それだけAV女優が背負わされるスティグマに問題意識を持っているということだろう。
「AV女優の子どもはかわいそう」という理不尽な言葉に、先述のブログで蒼井はこう反論する。
〈子どもが将来【絶対】にいじめにあう
そういう確率は高いと【思う】
絶対とか、考えれば分かる
みたいな話ってあなたの価値観だよねって。〉
〈「貧乏だと不幸。金持ちだと幸せ。」
この言葉を言ったらさ
人は「そんなことない」って言えると思うの。単純にね。
もちろんお金はあった方が良いけど
お金が無いから不幸せ、ということでは無いと考えるでしょ。〉
お金持ちの親もいれば、貧しい親もいる。職業も様々だ。子どもが幸せかどうかは、親がどういう経済状態で、どういう職業かだけに左右されるものではない。
そして、蒼井はこう宣言する。
〈元AV女優が子どもを産むことに人は意見するけど
どう考えても私、やっぱり子どもが欲しい。〉
〈生まれて来るんじゃなかったとか
産んでなんて頼んでねーしとか
親子の縁を切るとか
子どもに言われないように日々頑張るだけよ。〉
「AV女優の子どもはかわいそう」という言葉は、さも子どものことを思いやっているふうを装っているが、ただの差別だ。親の経済状態や職業によって、子どもが「かわいそう」「不幸」になるようなことはあってはいけない。それは親だけの問題でなく、社会全体の責任だ。
彼女たちの人生を息苦しくさせる職業差別の問題について、社会はしっかり耳を傾ける必要がある。
(編集部)
最終更新:2018.12.26 08:59