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愛媛のご当地アイドル自殺で自己責任論ぶつ松本人志に違和感! 貧困、パワハラ、やりがい搾取…アイドルたち過酷な実態

 たとえば、アイドルという仕事がいかに薄給かということは、仮面女子の元メンバーである森カノンが『仮面女子図鑑』(オークラ出版)で、このように語っていた。

「めちゃめちゃ貧乏なんです。北海道から出てきて一人暮らしなので家賃とかも払えず、借金をするんです」
「カード会社Aから借りてそれを返すためにカード会社Bから借りてまたそれを返すために…ってなるんですよ」
「この仕事はお金のためにやっている仕事ではないじゃないですか。だから夢を見て入って、ライブも楽しいしすごく毎日楽しいのに、家に帰ると緊急停止通知書、みたいな給水停止の通知書が来ていると、やばい水道代払わなきゃ、払うお金がないって気づいて、一気に現実に戻されるんですよ。お金が欲しいわけじゃないけれど、必要最低限のお金もなくってどうしよう、みたいな」

 ただ、森の待遇は、それでもまだマシなほうであるようだ。薄給や劣悪な労働環境や不当な契約条件をめぐって、法廷で争われたケースもある。

 虹色fanふぁーれのメンバーは、不当な専属契約の解除と未払い賃金の支払いを求めて所属事務所・デートピアを提訴している。「週刊文春」(文藝春秋)2017年11月30日号によれば、2015年10月のデビュー以降、契約内容としては3万8000円の月給と定められていた。

 これだけで驚くような額だが、それと同時にレッスン料として3万8000円が差し引かれるというシステムになっており、実質的にはタダで働かされるかたちとなっていた。事務所からは「売れれば、歩合給は出る」と言われていたが、2年間が限界だった。

 しかし、不当な搾取はまだ続く。契約では、〈契約締結から5年は辞められず、契約を解除しても2年間は芸能活動ができない〉との条項があり、芸能活動を続けたいと思う限り、抜け出せない仕組みとなっていたのだ(この裁判は2018年5月31日付で和解。事務所が契約解除を認めることなどが盛り込まれた)。

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