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旭日旗問題で炎上した俳優・國村隼の発言は真っ当だ! 日本の侵略戦争、軍国主義の象徴だった旭日旗の歴史

 ところが、防衛省が説明するところによれば、〈各部隊・機関の意見を集めたその結果、各部隊等の大部分は旧軍艦旗を希望している意見が多いことが判明〉して、旧日本軍の軍艦旗がそのまま制定されたという。

 元海軍軍人の大賀良平・第12代海上幕僚長(故人)が、かつて雑誌に「旭日旗、再び」と題して寄稿した文によれば、1951年、吉田茂はサンフランシスコ講和条約締結と前後し、米国から艦艇の貸与を打診され、これを受け入れた。その際、貸与艦をどう運用すべきかを検討する秘密委員会が設けられ、山本善雄元海軍少佐が主席となり、旧海軍側から8名が参加したという。この答申によって、翌52年に海上警備隊が創設されたのだが、大賀元海幕長は当時をこう述懐している。

〈この時、関係者が感激し狂喜したのは、かつての軍艦旗“旭日旗”が再び自衛艦旗として使えるように決まったことだ〉(「世界週報」時事通信社/2002年8月20・27日合併号)

 大賀元海幕長の言う「感激し狂喜した関係者」が、海軍出身者のことであることは疑いない。自衛艦旗の「旭日旗」の復活が、帝国海軍のメンタリティを継承しようとした結果だということは明白だろう。つまり、いま国際問題になっている海上自衛隊の自衛艦旗=旭日旗は、たんにその意匠(旭日)が「戦中を思わせる」という「情緒的な」レベルではなく、完全に、大日本帝国のミリタリズムを継承したものに他ならないのだ。

 繰り返す。海上自衛隊の旭日旗はたんに「太陽をイメージした旗」ではない。それは侵略戦争を行った日本の軍隊、大日本帝国海軍を正当化させるものに他ならないのである。韓国をはじめとするアジア諸国で、旭日旗と、それを意気揚々と掲げる自衛隊に強い嫌悪感が生じるのは、当たり前の話だ。

 日本では、「韓国は過剰反応しているという」なる非難も目立つが、逆だろう。旭日旗を当たり前のものとして受け入れているその鈍感さこそ、あまりに危険である。言っておくが、旭日旗は決して軍部だけの独占的なデザインだったわけではない。日本の軍国主義の進展とともに、街角のポスターや学校の校旗にも登場し、子どもたちまでもが手旗サイズの軍旗を振った。つまり、日本の庶民にも対しても、戦意高揚のために使われていたのである。

 今回、いみじくも國村隼が「現在の日本政府は旭日旗だけでなく、すべての面で保守的な立場を持っている。日本の中でも様々な社会的な問題を起こしているのが事実だ」と指摘したように、日本社会はいまや、旭日旗掲揚を批判した俳優を「国賊」「売国奴」「反日分子」と罵倒する、極めてグロテスクな状況に陥っている。そう考えると。国民はすでに安倍政権によって、“旭日旗の思想”に染められつつあるのかもしれない。

最終更新:2019.01.16 03:36

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