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安倍首相が台風21号被災地を無視して新潟で支援者と会合! 台風直撃の昨日も災害対応せず5時間の秘密行動

 じつは、これとよく似た話は起こったばかりだ。西日本豪雨で気象庁が8県に大雨特別警報を出した7月6日、安倍首相は総裁選の票固めのための鹿児島・宮崎県行きを取りやめ、その夜、公邸で規制改革推進会議の大田弘子議長らと会食したあとはそのまま公邸泊したと首相動静にはあったが、じつは公邸で安倍首相は無派閥議員やそれを束ねた菅義偉官房長官と“極秘会合”をおこなっていたことが発覚したのだ。

 基本的に公邸での首相の行動については、記者が首相官邸側などに予定を確認するしかなく、「予定はない」と言ってしまえば行動を秘密にすることが可能だ。だが、もし昨日の午後に災害対応に当たっていたのならば、秘密にする必要などどこにもない。ようするに、台風が西日本を直撃していたそのとき、安倍首相はまたしても総裁選運動に勤しんでいた可能性は十分に考えられるのだ。

 政権浮揚に使えるミサイル問題は危機を煽りに煽り、災害という危機がいざ現実に起こっても、国民の安全より自分のことを優先させる。こうした安倍首相の行動は、西日本豪雨時の「赤坂自民亭」問題にかぎらず、枚挙に暇がない。

 2014年2月に起こった山梨県の豪雪では、その最中に支援者らと赤坂で天ぷら料理に舌鼓を打ち、同年の広島土砂災害では「災害応急対策に全力で取り組む」と宣言したあと、富士桜カントリー倶楽部で日枝久・フジテレビ会長(当時)や笹川陽平・日本財団会長らとゴルフ。さらに2015年の関東・東北豪雨では、孤立して救助を待つ人びとや不明者も多数いたというのに、インターネットテレビ「言論テレビ」に生出演して櫻井よしこや田久保忠衛・日本会議会長とともに安保法制の必要性をアピール……。昨年も、G20首脳会談出席のための外遊中に九州北部豪雨が発生したが、G20閉会後も外遊を続行。緊急性もない外遊から帰国しなかったのは、加計問題追及の閉会中審査に出席したくないからなのは見え見えだった。

 だが、これは「身勝手」「自分のことばっかり」というだけの問題ではない。西日本豪雨で非常災害対策本部が設置されたのは、気象庁が「厳重な警戒が必要」と異例の緊急会見を開いてからじつに66時間後のことだった。災害発生時にもっとも重要なのは初動対応だが、これが遅れに遅れたことによって、救えたはずの命が救えなかった可能性は非常に高いのである。

 安倍首相が総裁選のためにこしらえた特設サイトでは、避難所と仮設住宅で被災者の手を握る安倍首相が大きく写った写真を掲載している。しかし、「災害への対応」という見出しがあるだけで、実績を説明する文章はそこにはない。被災者をダシにして「やってる感」をアピールする……これこそが、安倍首相の実態をよく表しているだろう。だが、呆れている場合ではない。西日本豪雨が象徴するように、この総理は国民の命や安全を守ることなど露ほども考えてはいない。国民はそんな男に命を預けているという、危険な状況にあるのだから。

最終更新:2018.09.05 08:04

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