いずれにしても、『バイキング』がここまで踏み込んだ杉田批判、自民党批判をしたのは、「たいしたもの」と評価しなければならないだろう。
しかし、『バイキング』が目立っているこの状況は、けっして歓迎すべきことではない。そもそも、今回の杉田発言は東国原が言っていたように、「右とか左とかいうような思想的なものではなく、差別とか偏見とか、蔑視。もう憲法違反と言っても過言ではないくらいの話」であり、むしろ、こうした批判は当然のことなのだ。
ところが、前述したように、『報道ステーション』(テレビ朝日)などは自民党や安倍首相が対応するまで、ほとんどこの問題を取り上げようとせず、その後も、野党の動きや抗議行動を紹介するようなかたちでしか批判しない番組も少なくなかった。
その結果、杉田議員は何の処分もされないまま逃げ切り、自民党も安倍首相も、自分の子飼いである杉田議員を平気でかばい続けている。安倍首相は赤坂にある行きつけの中国料理店「赤坂飯店」での会合で杉田議員と同席し「なんでみんな騒いでいるんだろうね」と発言したという。
安倍政権の国民を舐めきった態度を許しているのは、まさにテレビをはじめとするメディアの責任なのである。
(編集部)
最終更新:2018.08.25 07:39