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安倍首相の個人崇拝が止まらない! ネトウヨ・安倍応援団がタカ派・石破茂を「パヨク」攻撃する倒錯


 
 それだけでなく、この8月から9月上旬にかけては、完全に安倍の個人応援団化した「保守」論壇界隈から、続々と安倍ヨイショ本、アンチ「反安倍」本が世に送り出される。阿比留瑠比『だから安倍晋三政権は強い』(産経新聞出版)や『徹底検証 安倍政権の功罪』(小川榮太郎/悟空出版)、『「反安倍」という病 拝啓、アベノセイダーズの皆様』(八幡和郎/ワニブックス)がそれだ。

 これらの書籍が自民党総裁選をにらんだものであることは疑いない。本サイトが昨日の記事でそのあまりのヨイショぶりの酷さを紹介した、安倍のスピーチライターである谷口智彦内閣官房参与の著書『安倍晋三の真実』(悟空出版)も、そうした一連の流れにあることは間違いなく、空中戦で安倍三選のムードを醸成している。実際、『安倍晋三の真実』や『安倍総理と日本を変える』はすでに新聞広告が打たれているし、また25日発売の「Hanada」10月号の総力特集は「結論! 安倍以外に誰が」だというが、これも新聞や中吊りに大きく載るだろう。

 言うまでもなく、こうした雑誌、書籍には莫大なカネが動く。大規模な広告を展開するならなおさらだ。ようするに、いま、「保守」論壇というのは、ビジネスとして安倍晋三の存在に完全に寄生している(唯一、路線が異なるの保守系論壇誌はケイアンドケイプレスの「月刊日本」ぐらいだ)。だからこそ、政治的には保守派の石破茂であっても、安倍首相にとって目障りな存在ならば、容赦なく叩きのめしにかかるのだろう。

 その意味では、すでに「保守」論壇なるものは、「石破はパヨク」「石破ゲルショッカーは売国極左」だとかほざいているネトウヨの、極めて低い知的レベルと大差ない。繰り返すが、ほとんどカルトの領域だ。そのうち、安倍首相に敬称をつけろ、敬語を使えとか言い出す日も遠くないだろう。

 このまま“教祖”である安倍晋三が首相であるかぎり、この国の言論の質は落ちるところまで落ちていく。“安倍独裁”を支えるヨイショメディアの増長に、もっと本気で危機感を覚えるべきだ。

最終更新:2018.08.25 12:09

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