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安倍首相の態度に被爆者団体代表が「毎年一緒で心がこもってない」と激怒! 長崎でもコピペと被爆者無視

長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典での安倍首相(首相官邸HPより)

 本サイトでは先日、広島の平和記念式典での安倍首相の冷淡で不誠実な対応、被爆者団体を利用する詐欺的姿勢を批判する記事を配信したが、昨日の長崎市の平和祈念式典でもやっぱり同じ酷い対応をさらけだした。

 なにせ、6日の広島での式典と同様、核兵器禁止条約にはまったく触れないまま、「近年、核軍縮の進め方について、各国の考え方の違いが顕在化しております」「我が国は、非核三原則を堅持しつつ、粘り強く双方の橋渡しに努め、国際社会の取組を主導していく決意です」などと言い訳を重ねたのはもちろん、そもそも、スピーチ自体が、ほとんど広島での式典と同じ文言で、手抜きとしか言いようがないシロモノだったからだ。

 とくに最後の「結びに、永遠の平和が祈られ続けている、ここ長崎市において『核兵器のない世界』と恒久平和の実現に向けて力を尽くすことをお誓い申し上げるとともに、原子爆弾の犠牲となられた方々のご冥福と、ご遺族、被爆者の皆様、並びに、参列者、長崎市民の皆様のご平安を祈念いたしまして、私の挨拶といたします」と語った部分は、広島でのスピーチから「広島」を「長崎」に変えただけ。完全に“コピペ”だった。

 実際、安倍首相のヤル気のなさ、不誠実さは、被爆者にも完全に見抜かれていた。

 式典の後、安倍首相は長崎の被爆者5団体と面会したが、長崎原爆被災者協議会の田中重光会長は「毎年答えは一緒で心がこもっていない。唯一の戦争被爆国である日本しかできないことは、核兵器廃絶の先頭に立つことではないのか」と批判し、長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長は「核保有国と非核保有国の間を取り持つと言うが、対米追従だけで言ってることとやってることが全然違う。ゼロ回答に等しい」と述べたという(毎日新聞より)。

 また、最近、政権に批判的な話題をほとんど扱わなくなってしまった『報道ステーション』(テレビ朝日)だが、昨日の放送では、安倍首相が被爆者団体側の最低限の要望を踏みにじっていた事実を報道した。

 今年、被爆者団体側から安倍首相に手渡した要望書には、急遽、手書きで「総理大臣は、あいさつの中で核兵器禁止条約に一言もふれていませんが、その真意をまとめの発言で述べていただけないでしょうか」と書き加えられた。しかし、安倍首相はそれでも、最後まで核禁止条約に触れない理由を一切答えなかったのだという。

 田中会長は『報道ステーション』の取材に「被爆地域に来て、そして被爆者が一番多いところで、被爆者の願いは核兵器をなくすこと、そのことに触れないというのは、どんなつもりで来ているのか、どんな気持ちで来ているのか」「唯一の被爆国と言うのだったら先頭に立つべき、そうじゃなかったら言いなさんな、唯一の被爆国なんて」と語り、15歳で被爆した中島正徳さんは「ようするに適当に答えとけと。はっきりいえば毎年、基本的に似たようなことを言っている。まったく前進させようという気がない」と述べ、安倍首相の誠意のなさを指摘していた。

 安倍首相は、集団的自衛権行使容認を閣議決定した2014年にも、8月9日の被爆者団体との面会で、川野議長が戦後日本の平和を脅かす懸念から「集団的自衛権については納得していませんから」と語ったのに対し、「見解の相違ですね」と一蹴。昨年には、川野議長が要望書を手渡す際に「あなたはどこの国の総理ですか」「ようやく核禁止条約ができた。私たちは心から喜んでいます。私たちをあなたは見捨てるのですか」と質したが、安倍首相は事実上無視を決め込んでいた。

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