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東京医大“女子減点”事件は氷山の一角、就職試験でも女性差別は横行! なのに高須克弥や“女尊男卑”厨は…

東京医科大学HP

 不正入学問題で揺れる東京医科大学に、とんでもない疑惑が浮上した。今年2月におこなわれた医学部医学科の一般入試において、女子受験者の得点を一律で減点、合格者数を抑えていたというのだ。しかも、こうした女子受験者に対する恣意的な操作は2011年ごろからつづいていたという。

 試験に合格しても女性であるというだけで不合格にし、その分、男性の合格者比率を上げる──。これは明確な女性差別だが、さらに驚くのは、東京医大関係者は読売新聞の取材に「いわば必要悪。暗黙の了解だった」と語っていることだ。国家試験をパスした同大出身者の多くが系列病院に勤務するが、そこでは女性医師が敬遠されるというのである。女性は出産や子育てのために休職したり、あるいは退職するケースがあるから雇いたくない。それが本音だとすれば、これもまた女性差別に当たるものだ。

 しかも、東京医科大は、女子受験者数を不当に減らしていた2015年度から3年間、文科省による女性研究者が出産・子育て・介護等と研究を両立する環境整備のための「女性研究者研究活動支援事業」に採択され、総額8026万4000円の補助金を受けている。その際、同大はHPで、女性合格者を意図的に抑制しておきながら「本学医学科の女子学生は、過去10年で187名から237名と50名増加し、全体で占める割合も26.9%から32.4%と5.5%も増加しております」といい、「女性研究者が増えることから本学の女性研究者支援体制の整備は急務であると言えます」などと述べているのだ。

 女性研究者の支援を謳って補助金の交付を受ける一方で、女子受験者の門戸を狭めて男子受験者にゲタを履かせていた──。これはもはや補助金詐欺と言ってもいい。

 そもそも医師の世界は権威主義とともに男尊女卑の考えが根強い業界だと言われるが、教育の場においても、女性だというだけで点数を減らされ、本来ならば合格していたのに不合格とされ、学ぶ機会と医師への道を奪われていたのである。いまだにこのような差別が横行しているとは、それだけでも絶句せざるを得ないが、なぜ、こうした女性差別がなくならないのか、その理由を証明するかのような人物が現れた。高須クリニック医院長で医師である高須克弥氏だ。

 高須氏は、東京医科大の問題について、こうツイートしたのだ。

〈強い信念があるなら東京男子医科大に改名すればよい。東京女子医科大がオッケーなんだからなんの問題もないと思います。〉

 女子医科大があるんだから男子医科大にすればいい──。これは女子が特別に優遇され、特権が与えられているのだから、男子も同じように優遇してもいいじゃないか、という論だ。そして、昨今、嫌がらせ被害が続出している女性専用車両の問題と同じものだろう。つまり、「女性だけに特権を与えるのは女尊男卑だ」「女性用があるなら男性用もつくらないと不平等」という主張だ。

 だが、痴漢被害という性暴力のターゲットとなっているのは圧倒的に女性であるという事実から「女性専用車両」は存在するのと同じように、女子医大は女性に特別に与えられた特権などではけっしてなく、女子が不当に差別を受けてきた歴史から生まれたものだ。

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