イギリスのTIMES紙も報道
財務省の福田淳一事務次官による、記者へのセクハラ問題。月曜日の財務省の完全否定コメントに続き、昨日、麻生太郎財務相は記者団に対し、「(女性記者)本人が申し出てこなければどうしようもない」「こちら側も言われている人の立場も考えないと。福田の人権はなしってわけですか」などと述べた。
セクハラの加害者を徹底して守り、被害者は出てこいと恫喝する大臣の姿は、もはや正気の沙汰とは思えない。政権へのダメージ分散を目的とした時間稼ぎはミエミエだが、連中がどう言い繕おうとも、すでにこの問題は海外でも一斉に報じられている。
たとえば、イギリスのロイター通信、タイムズ紙、フィナンシャル・タイムズ紙、アメリカのワシントン・ポスト紙、ウォール・ストリート・ジャーナル紙、フランスのAFP通信などが大々的に報道。なかには、福田氏本人のセクハラ問題だけでなく、それをかばう麻生大臣、安倍政権の問題に疑問を呈す海外報道もあった。
代表的なのが、13日電子版で「I won’t discipline mandarin over sex claim, says Japan minister」(性被害を告発された官僚を更迭するつもりはない。日本の大臣が発言)との見出しを打った英紙タイムズだろう。
冒頭から麻生太郎財務相を主語に、〈女性記者へのセクハラが告発された事務次官の更迭を拒否したのち、今日、新たな批判を巻き起こした〉と辛辣に書いた。同紙は「週刊新潮」の報道をもとに「Can I touch your breasts?」などの福田次官の破廉恥発言や、その後の政府対応を紹介しながら、麻生財務相が福田次官の更迭やさらなる調査をしない考えを示したことを取り上げている。
記事では、公明党・井上義久幹事長や希望の党・泉健太国対委員長の批判コメントも取り上げており、また見出しの立て方からもわかるとおり、福田次官のセクハラだけでなく、それをかばっている日本の大臣を問題視する書き方だ。