今さら説明するまでもないが、田崎氏は、自他共に認める“官邸の代弁者”“安倍首相応援団”。モリカケ問題でも、アクロバティックとしか思えない論理を駆使して、必死で安倍政権を擁護してきた。今回の「首相案件」文書問題でも、「文書の正確さについては、留保したほうがいい」「官僚は首相ではなく総理と呼ぶ」などと文書をデタラメと主張し、安倍官邸のほうを擁護していた。
そんな田崎氏がなぜ、柳瀬首相秘書官の嘘を認めるような発言をしたのか。さすがにこの一件はかばう理屈が見つからなかったのか。
しかし、一方では、「僕でさえ」発言は、安倍首相に見切りをつけた田崎氏の本心が思わずもれちゃった結果ではないか、との見方もささやかれている。たしかに、田崎氏はかつて小沢一郎べったりだったのに、安倍政権が勢いがあると見るや、いつのまにか安倍応援団におさまっていたという、機をみるに敏な人物。そんな変わり身の早い田崎氏が、安倍首相にそろそろ見切りをつけようと考え始めていてもおかしくはない。
実際、安倍離れを始めているのは田崎氏だけではない。御用新聞・読売新聞が12日午後、首相案件文書の信憑性を裏付ける記事を出したのだ。
しかも、記事は、出席者の一人が読売新聞の取材に、柳瀬氏との面会について「間違いない」と証言し、柳瀬氏から「首相案件」との言葉があったことも認めたという決定的なもの。
政権べったりで、加計問題では官邸のリークに乗って、前川喜平・前文科事務次官の出会い系バー通いまで報道した読売がこんな記事を出すというのは、信じられない事態だ。
「読売という組織はトップ、つまりナベツネの許可がないとこんな記事は絶対に出さない。官邸は、相当なショックを受けているし、この記事は永田町では“読売が安倍おろしを始める合図ではないか”と受け止められている」(全国紙政治部記者)
昔から、読売が政権叩きを始めると政局が始まる、というのはよくいわれる。今度こそ、安倍政権はヤバいかもしれない。
(編集部)
最終更新:2018.04.13 07:29