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軍団と森社長の手打ちでたけしは逃げ切れるか? 実娘や夫人がたけしと愛人を告発の動きも

 そういう意味では、軍団には最初から、森社長とうまくやっていくしか選択肢はなかったのだが、自分の金を一銭も払いたくないたけしに「森の株を分け与える」とそそのかされた彼らは、森社長を追い出し、自分たちがオフィス北野の経営権を握れると錯覚。森社長を「裏切り者」よばわりする声明文まで書いたことで、森社長から怒りの反撃を受けてしまう。「週刊新潮」では森社長から「もういっしょにはやっていけない」という宣告を受け、法的手段までちらつかされてしまった。

 おそらく、軍団はこれを読んで、自分たちの置かれている状況をはじめて悟ったはずだ。おそらくほとんどのメンバーが手打ちを望んだのではないだろうか。

 だが、森社長との手打ちを望んだのは、たけしも同様だった。それどころか、この手打ちは、たけしが軍団に命じたと言う話もある。

 たしかに「週刊新潮」に載った森社長の反論は、たけしにも十分な恐怖を与えたはずだ。前回の記事でも指摘したように、たけしには、右翼団体との仲裁のかわりに、東通をオフィス北野の大株主にしたり、暴力団の関係者との交友など、やばい話が山ほどある。以前の支配関係の延長線上で、森社長は何をやっても逆らってこないとタカをくくっていたが、森社長をこれ以上追いつめたら、こうしたネタを暴露されて、もっと決定的なダメージを受けるかもしれない。たけしはそんな危機感を抱いて、慌てて手打ちを後押しし始めたのではないか。

 もちろん、この手打ちは森社長にとっても歓迎すべき話だった。前述したように森社長にはたけしに対する逆襲のネタはいくらでもあるが、そうした行動に出るためにはすべてをなくす覚悟が必要になる。森社長にしても、せっかくテレビ制作会社の一社員から芸能プロダクションの代表取締役にまでなったのに、そんなメリットのないことはしたくなかっただろう。

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