文書を改ざんせざるを得なくなったのは、この安倍首相の進退をかけた発言だったと目されているが、実際にこの日の国会でのやりとりを端緒にして、森友側に嘘の説明を求めていた。やはり、この17日の安倍首相の国会発言をきっかけにして、文書の改ざんや口裏合わせといった“アリバイづくり”に動き出したのではないか。
しかも、財務省の嘘をつかせようとした昨年2月20日には、もうひとつ動きがあった日だ。籠池泰典理事長は、昨年2月に顧問弁護士だった酒井康生氏を通じて財務省が籠池理事長に10日ほど隠れるようにと指示したと証言していたが、著述家の菅野完氏によれば、籠池夫妻が姿を消したのはまさにこの日、昨年2月20日月曜の深夜だという。
ようするに、こういうことだ。17日金曜に安倍首相の口から飛び出した「総理も国会議員も辞める」発言で青ざめた官邸は、急いで森友学園と安倍夫妻のかかわりを指し示す文書の改ざんをはじめ、それと合わせたかたちの今後の答弁作成に動き出した。そして、週明けの月曜に森友側へ嘘の説明を求め、さらには当事者である籠池理事長がマスコミの前で勝手なことを喋らせないために、口封じ目的で雲隠れを命じた──。そうとしか考えられない。
NHKは今晩22時から放送の『クローズアップ現代+』でも森友文書改ざん問題を特集する予定だが、この放送でも新たな情報は飛び出すのか。要注目である。
(編集部)
最終更新:2018.04.05 01:04