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横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」34

森友問題と酷似! 麻生財務相が絡む荻窪税務署建て替え問題で文書改ざんや不当な不動産鑑定が

 ただし田中区長(2010年7月~現在)は、「コンクリートから人へ」を掲げて政権交代をした旧民主党の都議から転身した野党系首長。公共事業バラマキの安倍自民党と一線を画しても不思議ではないが、そんな両者をつないだと見られているのが、地元選出の石原伸晃・元環境大臣(東京8区の代議士)だ。前区長の山田宏・自民党参院議員のときと同様、石原氏は田中区長と良好な関係なのだという。

「『小選挙区は石原氏、区長は田中氏』と棲み分けて、『区長選には自民系対抗馬を出さない代わりに、総選挙では非自民候補を区長は応援しない』という相互支援関係を築いているようです。実際、6月に区長選が迫っているのに自民党は、対抗馬擁立をする気配はない。普通なら『区政奪還』を合言葉に新人候補擁立を模索していないとおかしいのですが」(非自民系の杉並区議)

 田中区長が自民党的ハコモノ行政を進め、石原氏とも良好な関係なので「区長交代は不要」という結論になったのだろうが、その結果、区長三選は確実な情勢にあるという。

「田中区長は、森友文書改ざん発覚前の安倍首相とよく似ています。総裁選三選が確実視されて傲慢で国民の声にほとんど耳を傾けなかった安倍首相と同様、田中区長も財産交換見直しの声を聞き流し、強引な区政運営を続けている。“ミニ安倍晋三区長”と呼びたくなるのはこのためです」(前出・杉並区議)

 だが、森友文書改ざんで盤石と見られた安倍政権(首相)が一転して揺らぎ始めたように、杉並でも財産交換問題の“闇”が明らかになって、田中区長が窮地に追い込まれる事態も考えられるという。

「森友問題と杉並の財産交換問題は両方とも国有地絡みで文書改ざんも起きていたなど共通点が多い。そして杉並区民の恨みを買うことになる財務官僚の一部からは、『住民が田中区長のリコール運動を起こして計画を白紙撤回することは出来ないか』という声さえ出ているようです。田中区長は“爆弾”を抱えているような状態でゴリ押しすれば、財務官僚のリークで事件となる可能性もある」(地元事情通)

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