いや、実はそうなのだ。八代弁護士は、この改ざん問題をきっかけに、安倍応援団としてのギアを一段上げ、どんどんスシローに近づいている。
実際、13日、例の「損害賠償請求問題が改ざんの原因」という珍説を開陳したときは、当の田崎スシロー氏からこんなオホメの言葉をもらっていた。
「僕、八代さんやっぱ鋭いなって思って聞いてたんですけど。ほとんど聞き入ってました」
歯の浮くような田崎氏からの絶賛に、まんざらでもない表情で頷く八代弁護士。そして、二人はその後、まるで連係プレーのように野党攻撃を始めたのだった。まず、田崎氏が「なんでいまだに野党が審議拒否してるのかなってのは、僕は不思議で仕方ない」と言うと、八代弁護士が同調して、こんなことまで口走った。
「もともとはね、朝日新聞のスクープですから。野党が自分たちで調べてきたわけじゃないですから。自分たちの手柄のように審議拒否してないで、ちゃんとカメラも入る予算委員会でやってくれというふうに思いますけど。いつまでも審議拒否っていうのはもう古いんじゃないかなと思いますけど」
ついこの間、「朝日に立証責任がある」などと攻撃していたのに、いったいどの口が、とつっこみたくなるが、その後もこのコンビの連携はどんどん深まり、14日はふたりで“安倍応援団自虐漫才”まで披露する始末だった。
それは、安倍首相がいつ改ざんを知ったのかが話題になったときのこと。まず田崎氏が「僕が取材する感じでは先週土曜日(10日)夜のような感じがします」と言うのだが、すでに先週月曜日(5日)の時点で国土交通省が改ざん前文書の一部を見つけて官邸に報告していたと指摘されると、いきなり話をこうすり替え始めた。
「だから先週月曜日の時点で、国交省が理財局に資料を出すと同時に、官邸にもこういうのがありましたよという連絡はしてるんですよ、先週月曜日に。でも官邸にすればそれは財務省しっかり調べてくれよという話で、先週月曜日の時点では終わってるんですよ。この問題の深刻さはね、理財局が走っていて、それを大臣も官邸も自民党も知らなかったということなんですよ。だから自民党の人たちがものすごく怒ってる」
「大臣も官邸も自民党も知らなかった」と断言する田崎氏の言い分は誰が見ても強引。そこで、八代弁護士がこれをなんとか笑いに持っていこうと絡んでいくのだが、いつのまにかこんな自虐トークに。
八代「たぶんそれを田崎さんが言っても説得力ないって、なっちゃうんだと思うんですよ」(スタジオ笑い)
田崎「なんで?」
八代「僕が言っても多分(説得力が)ないんだと思いますけれども」
田崎「でもそうでしょ?」
八代「そうだと僕は思いますけど、でもそれを納得させる、国民に納得させることが必要なんじゃないですかね」
このやりとりにMCの恵俊彰から「ふたりの呼吸のほうが気になって。なに見つめあって私たちは……みたいな」とツッコまれていたが、彼らがタッグを組んでこんな“いちゃつき状態”にならざるを得なかったのは、それだけ、安倍政権と応援団が追い詰められているという証拠だろう。安倍政権の嘘と不正が完全に明らかになったことによって、彼らの嘘もすっかりバレてしまったため、開き直って、仲間と支離滅裂な主張をかばいあうしか方法がなくなってしまったのだ。
実際、ワイドショーで醜態をさらしていたのは、この田崎、八代コンビだけではない。後編では、同じく朝日攻撃を口にしていた北村晴男弁護士、そしてネトウヨ議員・和田政宗氏のワイドショーでのトンデモ言動をお送りしたい。
(編集部)
最終更新:2018.03.15 11:09