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三浦瑠麗が「正論大賞」授賞式でもスリーパー・セル発言を正当化! 安倍首相も応援メッセージで完全にあっち側の人に

「スリーパー・セル」発言をした2月11日放送『ワイドナショー』(フジテレビ)


 2月19日、フジサンケイグループが主催する「フェイク大賞」、いや「正論大賞」の贈呈式が都内ホテルで行われた。

 周知の通り、正論大賞といえば“極右論壇のお手盛り賞”とも揶揄されている例のアレ。「正論」公式サイトによると、〈「自由と民主主義のために闘う正論路線」の基本理念を発展させた学者、文化人〉に「正論大賞」を、〈日本の論壇に新風を吹き込んだ新進気鋭の言論人〉に新人賞に当たる「正論新風賞」を授与するとのことだが、受賞者の顔ぶれをみると、ほとんどは産経新聞や「正論」執筆者の極右トンデモ文化人ばかり。特に最近は劣化が凄まじく、たとえば、2016年の「新風賞」は、昨年『ニュース女子』で取材とは名ばかりのフェイクレポートを展開した軍事ジャーナリスト・井上和彦氏が受賞する始末だった。

 そんな正論大賞だが、2017年の「新風賞」に小川榮太郎氏とあの三浦瑠麗センセイが選ばれたのだ。

 言わずもがなだが、小川サンといえば2012年に『約束の日 安倍晋三試論』(幻冬舎)という“安倍ヨイショ本”でデビューした文芸評論家。昨年は『徹底検証「森友・加計事件」――朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』(飛鳥新社)なる本で“加計問題は朝日とNHKの共謀”等の陰謀論を展開し、あまりに荒唐無稽すぎて朝日新聞から提訴されちゃったあの人だ。

 しかし、意外だったのは、もうひとりの三浦センセイの受賞である。たしかに、三浦瑠璃といえば、最近、安倍応援団や歴史修正主義者の地金がどんどん出てきているし 先日は“北朝鮮のスリーパー・セルがいてとくに大阪ヤバイ”発言や“大震災で北朝鮮の工作員の迫撃砲が発見された”発言で大炎上。その差別性やフェイクぶりがあらわになった。

 しかし、一方で三浦氏はこれまで“知的なアカデミズムの住人”“中立的な立場で政治状況を俯瞰して検証できる学者”というセルフブランディングで売れっ子になった御仁。こんな極右トンデモ文化人に贈られる賞を、あの“陰謀論”丸出し評論家の小川氏と一緒に受けて、自分のブランディングを崩すなんてことはさすがにしないだろう、と思っていた。

 ところが、その三浦センセイが、この正論大賞の贈呈式に嬉々として登場し、「(北朝鮮危機の)Xデーについても、専門家はそれに伴うリスクやコストもしっかり情報発信していくべきだ」などと件の“スリーパー・セル発言”を正当化してみせたのだという。主催の産経新聞記事によると、〈今後もタブーなく発言していく決意を示した〉のだとか。

 三浦氏の“北朝鮮のスリーパー・セルがいてとくに大阪ヤバイ”発言や“大震災で北朝鮮の工作員の迫撃砲が発見された”発言は、別にタブーに触れたから炎上したのでなく、何の根拠もないデマだったことがバレただけなのだが、それはともかく、この姿勢を見ていると、いよいよ三浦センセイは、これまでの中立ブランディングを捨てて、完全にアッチ側へ身を置く決断をしたということなのだろうか。

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