当時は妻のほうが有名だったらしく、この記事には山口氏のことは出てこない。しかし、山口氏の妻がフジの元政治部記者であることは、先日、本サイトでも指摘したとおりだし、何より、新婦のそばでにこやかに笑っているタキシード姿の山口氏の写真がバッチリ掲載され、キャプションに〈フジテレビ美人記者とTBSの政治部記者の結婚式〉と書かれていた。
さらに、注目すべきは本文にあった記述だ。〈披露宴に安倍晋三官房副長官、加藤紘一自民党元幹事長が顔を見せていた〉とはっきり書かれていた上、安倍氏が出席していることを踏まえて鳩山氏がスピーチで安倍氏の話題に言及したこともふれられていた。
一方、写真だが、この2002年12月24日号に掲載された写真はタイトル通り、山口夫妻と鳩山氏がメインのため、安倍氏がいるかどうかはっきりしない。
だが、じつは、このとき「FLASH」は新郎の山口氏側の来賓客である安倍氏についても、そこそこの数の写真を撮っていたらしい。つまり、「FLASH」はこのときの写真のアザーカットのなかから安倍首相の写真をピックアップし、来週号で「これが安倍首相の山口敬之氏披露宴出席の証拠写真だ」と打つのではないかと言われているのだ。
「その動きはあるようですね。山口夫妻と安倍さんのスリーショット、あるいは安倍さんが挨拶している写真じゃないかとも聞いています。まあ、こういう披露宴やパーティでは記事に関係のない有名人も片っ端から撮りますから、当然、そういう写真は持っている。ただ、本当に掲載するかどうかは、蓋をあけてみないとわからないですよ。あの弱腰の『FLASH』ですから、どこかのルートで圧力がかかったらすぐに潰されてしまいかねない」(週刊誌記者)
いずれにしても、安倍首相が山口氏の結婚披露宴に出席していたことは、当時の記事からも間違いないといえるだろう。そんなプライベートで付き合いのあった人間に対し、「取材対象として知っている」「被取材者のそれ以上でも以下でもない」という答弁は、あまりに実態とかけ離れている。
いや、結婚披露宴に出席していたか否かの問題以前に、本サイトがさんざん指摘してきたように、当の山口氏自身はテレビに出演してはそのたびに、安倍首相にプーチン大統領を招いた高級温泉旅館に2回も連れて行ってもらっただの、トランプ大統領とのゴルフ後に電話がかかってきただの、いかに自分が安倍首相と個人的に親しいかをさかんに言いふらしてきたという事実がある。 また、前述の『総理』でも、山口氏とベッタリと密着し、安倍首相にとって山口氏が一介の記者というよりも「右腕」と化していたことが詳細にわたって綴られている。
こうした山口氏の発言・記述が虚偽だというのなら、すぐさま安倍首相や官邸が抗議していたはずだろう。だが、そんなことは一切なかった。つまり、山口氏はPR要員あるいは擁護要員として安倍首相の“公認”でメディアを舞台に活動していたことは疑いようのない事実なのだ。
今後、山口氏の結婚披露宴に出席していたことを伝える写真が出てくれば、「取材対象として知っている」という安倍首相の答弁がいかに現実から乖離したものであるのか、さらに追及の声は高まるだろう。ぜひとも日の目を見ることに期待したい。
(編集部)
最終更新:2018.02.16 12:40