3月28日、参院決算委員会
森友問題に絡んでネット上では、辻元清美議員に対する「塚本幼稚園に侵入した」「森友学園の小学校建設現場に作業員をスパイとして送り込んでいた」という情報が流れ、こうした情報を産経新聞が「民進・辻元清美氏に新たな「3つの疑惑」」と記事にした。これらがすべてデマであることはすぐさま証明され(既報参照)、あらためて産経が「フェイクニュースの温床」「デマ拡散新聞」「まとめサイトレベル」であることが再確認されたが、安倍首相はこのデマを得意気に国会でもち出したのである。
ネトウヨがデマを流布することも悪質な行為だが、あろうことか総理大臣が裏付け調査もせず、デマを事実であるかのように取り上げ、国会で追及材料にするとは……。最低限の倫理と知性さえもち合わせていないということは、これではっきりしただろう。
そしてそのことは、以下の発言でも明確だろう。
「私は、私は、私は! 『報道特注』出たいんだけど!」
10月21日、自民党ネット番組『Café Sta』で
間違えないでほしいが、TBSの『報道特集』のことでは断じてない。『報道特注』というのはネトウヨから熱い支持を受けているネット番組で、司会の生田よしかつ氏(築地市場のマグロ仲卸三代目)のもと、自民党広報副本部長の和田政宗参院議員や「朝日新聞、死ね」ツイートの日本維新の会・足立康史衆院議員、経済評論家の上念司氏というレギュラー陣が、しばしばアルコールと見られるグラスを傾けつつ、デマと陰謀論丸出しでマスコミや野党をバッシングしまくっている番組。
さらに準レギュラーには作家の百田尚樹氏や、レイプ告発を受けている安倍官邸御用ジャーナリスト・山口敬之氏もいる。山口氏は10月28日放送では、「もし(レイプ問題を)知らない方がいたらネットなど検索しないでおいていただけると(助かる)」などとネタにし、会場のグロテスクな笑いを誘った。
このように、出演者をみても内容をみても知性や品格の欠片もない内容なのだが、そんなどうしようもない番組に、安倍首相は「出たいんだけど!」と出演を熱望しているのである。
「丁寧に説明する」という国民との約束は一向に果たさず、ネトウヨ番組に「出たい!」とアピールする。とほほと言うほかないが、しかし恐ろしいことに、今年、安倍首相はもっと露骨に自分のネトウヨっぷりを披露した場面があった。これだ。