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「安倍を支持している人たちがあまりにも下世話で耐えられない」中原昌也が語る安倍首相や安倍応援団への憤り

 現実の社会との関わり合いや軋轢を避け、エンターテインメントや芸術に集中するその受賞者のような態度は一見、文化芸術に殉じているようにも見える。

 しかし、そういった姿勢は、翻って、自分たちが大切にしている文化や芸術を傷つけることになるのだ。作家、ミュージシャンのいとうせいこうは「音楽に政治をもちこむな」的な言説に屈する表現者に対して、「そういう発言やアプローチが出来ないと、自分たちの制作や創造、流通自体が締め付けられるような事態が起こった時に、それに抗せない」(「BRODY」2016年10月号/白夜書房)と警鐘を鳴らしているが、本当にアートを理解し、表現活動の自由を担保することの重要性を理解している者は「文化に政治をもちこむな」などとは言わないし、そのような声に負けることもない。表現の自由などというものは時の権力者によってたやすく奪われてしまうものであり、それを守ることができるのは、他ならぬ表現者たちだからだ。

 無論、中原もそのような考えをしっかりともっているひとりだろう。前掲「SPA!」10月3日号で彼は、社会との軋轢を忌避し、唯々諾々と権力に従う表現者に対し、こんな痛烈な言葉を浴びせかけている。

「今はもう「体制に従っていればいいんだ」って人ばっかになっちゃいましたね。つまんない自己肯定のために本なんか読むんだったら、オナニーでもしてたほうがマシですよ。オナニーの時間を割いてまで本を読むのはなぜかってことですよね」

 自らの殻にこもり、社会に対し何の波風も起こさないような毒にも薬にもならない創作物はオナニー以下。非常に痛快な言葉だ。アーティストにまで同調圧力を強いるような社会になって久しく、その傾向は日に日に強くなっているが、中原のような気骨ある表現者が一人でも増えてくれればと切に願う。

最終更新:2017.10.19 12:01

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