だが、高須院長は、批判者への恫喝や有田議員への八つ当たりの一方で、ナチス肯定発言についてはトーンダウンしている。
〈僕の学んだドイツ医学の素晴らしさを伝えてます。ナチスのイデオロギーは好きではありません。〉
〈ナチスの庇護を受けた優秀な科学者は尊敬に価する。しかし人種差別のナチズムは僕の八紘一宇のイデオロギーの対極である。第三帝国と大日本帝国はお互いのイデオロギーが違うが共通の敵があったので手を組んだにすぎない。僕はナチスの良いところを評価し気にくわないことには同調しないだけだ。〉
嫌韓反中や歴史修正発言を繰り返し、それが批判に晒されても主張をエスカレートさせてきた高須院長が、ナチス問題についてはなぜ、こんな言い訳めいたことを口にし始めたのか。じつは、22日にはこんなツイートをおこなっている。
〈日本人はユダヤ人を迫害しないししたこともない。むしろ味方だったよ。その日本人の自由な発言や表現を現在妨害して迫害してるのがユダヤ人。その手先になってチクりまくる恥ずかしい日本人もどき。恥ずかしい限り(///∇///)〉
この反応を見ると、高須院長は自分のナチス肯定発言が英訳されているのを知り、ユダヤ人団体からのアクションをはじめとする国際的批判を警戒しているということなのか。
真相はわからないが、アウシュビッツを捏造だと言っておきながら、いまさら〈ナチスのイデオロギーは好きではありません〉と前言をひるがえしても何の説得力もないことは確かだ。高須院長の発言は国際的な批判を受けるべきだし、真っ当な批判に対して裁判をもち出すその姿勢も、厳しく糾弾されるべきだろう。
(編集部)
最終更新:2017.08.23 01:57