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ナチス礼賛発言の高須克弥院長が批判ツイートにまた「訴訟」恫喝! 有田芳生を「しばき隊の指導者」とデマ攻撃も

ナチスの行為を肯定するばかりかアウシュビッツまで捏造だと言う。こんなナチス礼賛をしておいて、「ナチス!高須クリニック」と言われて訴えるというのも支離滅裂だろう。

 いずれにしろ、テレビでCMを放送している企業や団体や病院のトップがこうした発言をおこなえば、ヨーロッパでもアメリカでもたちまち大問題となる。それが何度発言を繰り返しても問題にさえならない日本がおかしいだけなのだ。

 こうした背景には、差別に対する日本社会の甘さがある。アメリカでは白人至上主義者らと反差別派の衝突事件を「どっちもどっち」としたトランプ大統領に対して大規模な抗議デモが起きているが、日本ではこのトランプ的「どっちもどっち」論がまったく批判を受けずに幅をきかせている。高須院長が矛先を向けている「しばき隊」をはじめとする反レイシスト、反ヘイトスピーチ運動に対して「差別に反対するほうにも問題がある」などと攻撃を加え、差別行為を擁護する意見がまかり通っているのだ。

 しかし、繰り返すが、おかしいのはこうした日本社会のほうで、人種差別を助長したり歴史を修正するような病院経営者が批判を受け、揶揄されるのは当然なのだ。

 だが、高須院長はこの批判、揶揄に対して裁判をちらつかせるという暴挙に出た。

 高須院長は少し前にも、裁判をちらつかせて批判を封じ込めたことがある。民進党・大西健介議員を名誉毀損で訴えた裁判について、『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)でコメンテーターの浅野史郎・元宮城県知事が“大西議員の発言は名誉毀損に当たらない”旨の発言をしたことを受け、〈明確な名誉毀損です。いまミヤネ屋さんに顧問弁護士から警告しました。浅野史郎様から明日中にお詫びがなければ提訴します〉〈とりあえずミヤネ屋の提供降りるか。詫びを急いだほうがいいと思うけど…〉とツイート。

 すると、翌日、同番組では「読売テレビとしても、高須院長、および視聴者の皆さまに誤解を与える放送をしましたことをお詫び申し上げます」と社をあげて全面謝罪。浅野氏も番組を通し「裁判の内容を誤解していた。高須院長にお詫びする」と謝罪した。

 高須院長は、この読売テレビと浅野氏の全面屈服に味をしめて、「訴える」といえば、批判を黙らせられると考えたのだろうか。しかし、自分は人種差別や歴史を捻じ曲げるような暴論をさんざん撒き散らしておきながら、ちょっと批判されただけで、訴訟をちらつかせ、スポンサーを降りるなどと恫喝するのは卑怯すぎないか。

 しかも、今回はナチス肯定発言を批判した一般人の投稿と、その投稿とは何の関係もない有田議員に対して、訴訟の二文字で脅したのだ。まさにその経済力をタテにした暴挙と言うしかない。

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