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“アベ友”加戸前愛媛県知事とネトウヨがわめく「報道特集が前川の嘘と加戸の反論をカットした」のデマを徹底検証!

 いずれにしても、はっきりしているのは、加戸氏の尻馬に乗って安倍応援団やネトウヨがわめいている「前川氏の発言を『報道特集』がカットした」「マスコミの報道しない自由はおかしい」という攻撃がただのいちゃもんにすぎないということだ。

 連中は、加戸氏が安倍首相に頼まれて教育再生実行会議で獣医学部認可を主張したというのがガセだという前提に立って、前川氏がガセを証言したとわめいているのだが、そもそも、加戸氏が安倍首相に頼まれたということがなぜガセだと言えるのか。

 加戸氏が教育再生実行会議の場で加計学園の獣医学部新設のことを言い出したのは、公的記録に残されている事実だ。同会議議事録によると、加戸氏は本筋から離れるかたちで、複数回このように述べていた。

「実は、愛媛県は中四国の最大の畜産県なので、獣医科大学が欲しいということで土地を構えて誘致もしましたが、跳ね返された。30何年も既得権益を守るような固定観念の入学定員の規制だけはぜひ取っ払ってもらいたい。この提言の端にぜひ加えていただきたいということで申し上げました」(2013年5月8日)
「何とか四国の空白地帯に獣医師養成大学を誘致したいということで平成19年から国に対して特区の申請を12回連続して、毎回あきらめないでやっているのですが、(中略)四国は空白地帯ですし、中国、九州もほとんど数が少ないということで、公務員獣医師あるいは産業動物の獣医師が確保できないという悩みを抱えておりますので、ぜひこの辺は弾力的に入学定員を運用していただきたい。総理の言葉を借りまして、固い岩盤も愛媛県という小さいドリルであかないので、実行会議の大きなドリルで穴をあけていただければ、付録で提言していただきたいという思いで申し上げました」(13年10月11日)

 安倍首相直々の指名で教育再生実行会議の委員になり、しかも、会議の趣旨や流れと関係なく、安倍首相のお友だちの学園の獣医学部設置を主張したのだから、この発言も安倍首相に頼まれたのではないかという疑念を持つのは当たり前だろう。そして、その疑念を持ったら、当事者にぶつけるというのはジャーナリズムとして当然の行為だ。

 そのうえで、当事者に否定されてもなお、疑惑が晴れないと考えれば、否定コメントを紹介した上で疑惑を報道するし、疑惑が晴れたと認識すれば、疑惑自体を一切報道しない。それが普通の報道のやり方である。

 だから、仮に、『報道特集』が加戸氏に否定されたために、裏が取れないと判断して、その部分を報道しなかったとしても、それは「報道しない自由」などと揶揄するような行為ではまったくない。しかも、前述したように『報道特集』は、加戸氏にその疑惑を真っ向からあて、そのやりとりをきちんと放送しているのだ。

 それを「報道しない自由」などとわめいて、いちゃもんをつけているのだから、ネトウヨや安倍応援団の頭の悪さには絶句するしかない。

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