安倍晋三公式サイトより
支持率急落で政権が危険水域に入ったと言われている安倍首相だが、一方でこの間、しきりに流れているのが「持病の潰瘍性大腸炎が再び悪化している」という体調悪化説だ。
今月初めのG20の後、北欧外遊中には「帰国後すぐに入院する」という情報が流れ、「日刊ゲンダイ」などが報道。次に先週の三連休をほとんど自宅で過ごしたことから、再び入院説が流れた。
結局、いずれもがガセで、今週、安倍首相は普通に公務、政務をこなし、夜も岸田文雄外相などと食事もしているが、その後も噂は止まらない。
「いまは小康状態だが、潰瘍性大腸炎の特効薬であるアサコールがきかなくなっている」「アサコールの副作用で、肝機能障害が起きている」さらには「主治医が辞職を促した」「ガン化したことがわかった」などという怪情報までは流れ、「週刊朝日」(7月28日号)も体調悪化説を記事にしている
いったい真偽はどうなのか。取材してみると、安倍首相の体調悪化説は流言蜚語の類でなく、一定の根拠をもった情報であることがわかった。
その根拠のひとつは、6月9日に起きた騒ぎだ。安倍総理はこの日、昭恵夫人と一緒に都内のピザ店で結婚30年の会食を楽しんだ後、午後10時すぎに東京都渋谷区の自宅に帰った。首相の一日を伝える新聞各紙の「首相動静」はここで終わっている。しかし、実際にはその2時間後、慶応義塾大学病院に所属する主治医のT医師が急きょ呼ばれ、深夜の騒ぎになったというのだ。民放の政治部記者が言う。
「T医師は総理の自宅そばのマンションに住んでいるんです。いつでも駆けつけられる態勢になっています。さらに問題はその翌日のできごとでした」
「首相動静」によれば、翌10日午後2時すぎ、六本木の「グランドハイアット東京」内にあるフィットネスクラブに入り、3時間も運動にいそしんだことになっているが、実際は潰瘍性大腸炎が悪化して治療を受けていたのではないかというのだ。前出の政治部記者は言う。
「ホテル内の別の部屋に主治医を呼んで、検査機器をもちこんだのではないかという話まで流れました」
一連の経緯は新聞・テレビでは報じられなかったが、各社ともこの事実を把握。一斉に取材を始めたのだという。しかも、取材の結果、一部の社は極秘入院の準備を進めていることをキャッチした。今度は全国紙の政治部デスクの話。