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読売が“官邸の犬”続行中…下村元文科相の加計献金は一切追及せず、東京・望月記者を「長官会見に入れるな」と恫喝

 決まっている。安倍政権にとって不都合な事実に尻込みし、スキャンダルは匿うが、批判者は潰す、それが読売の方針だからだ。誰がどう見ても、そうとしか思えないだろう。

 官邸の謀略に丸乗りした出会い系バー報道で、読売には読者からの批判が殺到、購読打ち切りも多発しているという。「週刊文春」6月29日号がすっぱ抜いた読売の社内文書、読者センターの日報には、解約に言及する読者からの批判、読売への失望がこれでもかと書き連ねられていた。

 たとえば〈権力を監視するマスコミの役目を放棄して、権力の広報紙に成り下がった。恥ずかしくないのか〉。〈親の代から60年来、読売を愛読してきた。(略)出会い系バー通いなどという三流週刊誌のような記事を書くとは何事か。信用できないのでやめる〉などと厳しい声が並んでいた。

 それでも、読売は襟を正すどころか、今回の下村闇献金疑惑でも「安倍政権、自民党の犬」ぶりをまざまざと見せつけたわけだ。

 さらにもうひとつ、読売は菅義偉官房長官を守るため、他紙を恫喝していたことも明らかになった。

 ジャーナリストの高野孟氏が日刊ゲンダイで暴露している。6月8日の官邸定例会見で、菅義偉官房長官を徹底追及した東京新聞の望月衣塑子記者をめぐり、こんな一幕があったと聞いたのだという。

〈読売のキャップが東京新聞のキャップのところへ飛んできて「何だあいつは。あんなヤツを二度と会見場に入れるな! これはクラブの総意だからな」と怒鳴り上げたというのである。クラブの総会もキャップ会も開かれていないのに、なぜ彼の意見が「総意」になるのか、一同唖然としたそうだが、それほど逆上してしまったということなのだろう〉

 権力を監視するどころか、権力を監視する報道機関を締め出しにかかる……。もはやナチスの親衛隊かなにかに思えてくるが、これが読売新聞の実像らしい。その新聞社は「読売信条」なるものを掲げており、最後はこのように結ばれている。

「真実を追求する公正な報道、勇気と責任ある言論により、読者の信頼にこたえる」

 官邸の謀略に丸乗りし、一面トップレベルの政権スキャンダルにも目を背け、権力チェックをしようとする他紙を脅しにかかる。まさに民主主義の敵だ。そんな新聞社が「真実を追求」とは笑わせる。少なくとも、いまの読売新聞が読者の信頼にこたえることなど、夢のまた夢だと断じておこう。

最終更新:2017.12.05 01:54

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