株式会社レオパレス21公式サイト「レオパレス21の土地活用」ページより
「♪夢中で〜がんばる君へ〜エールを〜」
広瀬すずのCMでおなじみのレオパレス21。しかし、いま、そのレオパレス21でアパート経営をしているオーナーたちから、レオパレス商法への不信感が高まっている。
「レオパレスは相続対策として賃貸アパート経営を勧める。ところが、夫が亡くなり相続してみると、かえって厄介なものを抱え込んでしまった」というのは東京都在住のAさん(70代女性)。現在、アパートの建築請負・賃貸業のレオパレスとの間の集団訴訟をしているLPオーナー会(全国組織のレオパレス21のオーナー会/2014年1月発足、本部名古屋市、前田和彦代表)のメンバーの一人だ。
Aさん夫婦がレオパレス21との間で契約を結んだのは05年のこと、事業家であった夫が所有していた近県の賃貸物件の建て直しを検討したからだ。『家賃収入10年保証』『30年一括借り上げ』ということもあり、当時大々的にCM展開されていたレオパレスを検討することになる。
レオパレス21は16年3月期で売上高は5114億円、営業利益は209億円と4期連続増収、7期連続増益。管理戸数は約56万戸で、大東建託グループ(約92万戸)、積水ハウス(約56万戸)とともに上位グループを形成している。
レオパレス21の物件は、工事一式から、入居者の募集、管理までをレオパレスが引き受け、一括で借り受けた賃貸料をオーナーに支払うサブリース契約を結ぶ。Aさんのアパート(各18部屋)は建設費約1億円、1部屋あたり約500万円超かかる計算になり、これ自体、相場よりも高いがバラ色のプラン(事業計画書と経年収支シミュレーション)が提示されることから疑問を抱きにくい。毎月の金融機関へのローン返済は40万円だったが、レオパレス21からのサブリース料(家賃収入)として毎月80万円を提示されていた。一括借り上げは30年、家賃収入保証が10年間続く限り、賃貸アパートは相続時の評価が低くなるため、相続対策としては悪くない。
「ところが、夫が亡くなり、『家賃収入保証』の10年が過ぎたとたんに、減額交渉にやってきた。50%を切ったという大幅な入居率の減少の数字を見せられて、『賃貸料を一室5000円値下げできないか』というのです。断ると『ならば、3000円値下げはどうか』と交渉を始める」