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横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」10

安倍昭恵夫人に森友学園問題を直撃! アッキーは「夫に伝えます」が口癖で以前から首相の陳情窓口になっていた

 田中元首相は受託収賄罪で有罪判決が下ったが、国有地格安払下げで国民に損害を与えたアッキ―ド事件は、口利き依頼者への不正な利益供与を罰する「あっせん収賄罪」や「国会議員地位利用利得罪」が成立する可能性があるといえるのだ。こうした疑惑を安倍首相が払拭するためには、「印象操作だ」などとムキになるだけでは説得力は全くなく、具体的な根拠(役所の面談録など)を示す必要がある。

 3月1日の小池晃参院議員(共産党書記局長)の質問に対して、安倍首相は「私は公人ですが、妻は私人」「妻をまるで犯罪者扱いするのは不愉快だ」と言葉を荒げたが、実態は限りなく公人に近い。ファーストレディの立場を使って首相直結の“陳情窓口”をしているからだ。

●シンポジウムで見せた陳情窓口の役割、「夫に伝える」と約束も

 8日のイベントでも昭恵氏は、ファーストレディのやりがいを問われたのに対し、こう答えていた。「『総理夫人』という立場であるからこそ、私に会って『うれしい』と言って下さる方が沢山いる」「私に注目していただけるということがこういう活動自体に注目していただければ、それは私の役割なのかといま思っている」。

 ファーストレディという立場を使って、自ら共鳴する団体の注目度アップに尽くすのが役割と昭恵氏は自覚。「妻は私人」という安倍首相答弁は現実と乖離しているのだ。

 被災地をはじめ全国各地を飛び回る昭恵夫人には、秘書が同行する。肩書は「内閣総理大臣夫人付」(「(SPECIAL) ASSISTANT TO THE SPOUSE OF THE PRIME MINISTER」)で、所属(連絡先)は「内閣総理大臣官邸」となっている。公務として昭恵氏を補助(アシスト)しているのである。

 そして、防潮堤見直しや森林保護問題などの集会に参加した時の昭恵夫人の決まり文句は、「(この問題について)夫に伝えます」や「夫に伝えて話し合っています」。集会で取り上げられたテーマ(課題)を安倍首相に直訴してもらえることも、昭恵氏に会って「うれしい」と感じる大きな要素であるのは間違いない。

 昭恵氏は並の国会議員同等以上の太いパイプを有し、影響力を及ぼしているともいえるのだ。

 昭恵氏が2013年秋から取り組み始めた防潮堤見直しについては2015年3月15日、こう語っていた。

「私も防潮堤問題にずっと関わってまいりました。主人にも何度か意見を言って、いろいろ話をしたり、報告をしてまいりました」。

 仙台で開かれた国連防災世界会議の関連シンポジウムでの発言だが、この時も内閣総理大臣夫人付の秘書(スタッフ)が同行していた。

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