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今度は菅官房長官に「領収書偽造」発覚も…テレビは沈黙、新聞も完全に及び腰…富山市議や豊洲追及の勢いはどこへ

 一般社会において、税務調査で白紙領収書の事後記載が発覚したとき、「パーティの受付をスムーズにするためだから仕方ないでしょ」なんて理屈は通るはずもない。その上、もっとも透明性が求められる政治資金をめぐる問題であるにもかかわらず、閣僚たちは揃いも揃って「みんなやってるし」と居直っているのである。

 しかし、国会で小池書記局長も指摘していたが、総務省政治資金課が発行する「国会議員関係政治団体の収支報告の手引き」には、こう書かれているのだ。

〈領収書等は支出を受けた者が発行するものであり、支出の目的についても発行者において記載すべきであり、国会議員関係政治団体側で追記することは適当ではありません〉

 つまり、総務省としても、領収書の受け取り側による追記を認めてはいないのである。当たり前の話だ。そんなことを認めれば、偽造や改ざんといった不正請求の温床になりかねないし、いくら本人が否定しても稲田防衛相や菅官房長官にもその疑いはあるのだ。

 さらに、こうした白紙領収書問題について、小池書記局長は「高市大臣も同じことをやっているじゃないですか」と指摘。くわえて、山本有二農水相、加藤勝信一億総活躍相、丸川珠代五輪担当相が、稲田氏側に白紙の領収書を渡したことを認めている。

 この、安倍政権を揺るがしかねない政治とカネの問題。8月に赤旗が第一報を打ったあとは「FLASH」(光文社)や「FRIDAY」(講談社)といった一部週刊誌しか後追いしていなかったが、ようやく国会で追及が行われたのである。当然、新聞やテレビもいよいよ大々的に取り上げるだろうと思われたが、実際は予想以上の腰砕けぶりを見せている。

 たとえば、きょうの朝刊でこの問題を1面で扱った大手紙は1社もなく、しかも産経新聞は野党の国会戦術紹介に過ぎず、菅官房長官や高市総務相の疑惑には申し訳程度に触れただけ。日本経済新聞も政治面で参院予算委員会のレポートとして「菅氏、白紙領収書認める 参院予算委、違法性は否定」と伝えるに留まり、読売新聞にいたっては政治面のベタ記事で、小池書記局長から質問があったことを伝えただけだった。

 一方、テレビのほうも、昨夕のニュース番組で取り上げたのは、『Nスタ』(TBS)と『スーパーJチャンネル』(テレビ朝日)のみで、『みんなのニュース』(フジテレビ)や『news every.』(日本テレビ)は無視。夜もやはり『報道ステーション』と『NEWS23』というTBS、テレ朝の番組だけが触れた。また、NHKも『NHKニュース7』ではスルーし、かろうじて『ニュースウオッチ9』では取り上げたが、国会審議のなかのひとつとしての扱いだった。

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