さらに、小池氏はこれまで数々の軍備増強政策を打ち出し、またゴリゴリの改憲派として日本の軍事国家化を目指していることも、有権者は見落としてはならない。
03年の衆院選では毎日新聞が実施した候補者アンケートの「日本の核武装構想」について「国際情勢によっては検討すべきだ」と回答。同年には広報誌でも〈わが国は、今後、どのような防衛手段を持つべきか。日本の国連神話からの脱却や憲法の見直しとともに、防衛力整備の見直しが必要です〉と書いている。
政治遍歴を振り返ると、小池氏は06年の第一次安倍内閣で女性初の防衛相に就任し、その後の民主党政権下でも国会で防衛予算の増額や武器輸出三原則の見直しなどを求め続けてきた。極右傾向も顕著で、閣僚在任中も靖国参拝を欠かさず、日本最大の極右カルト団体「日本会議」の国会議連に所属、現在は副会長を務めている。
ようするに、小池氏は自民公明が支持する増田氏と対比するかたちで“孤立無援”をアピールして無党派層の“同情票”獲得まで狙っているが、しかし実のところ、この人と手をつないでいるのはヘイト勢力やネトウヨ、歴史修正主義者たちであり、彼女の本質は極右ヘイト政治家そのものなのである。繰り返すが、そのことを決して忘れてはならない。
小池氏が自民党の公認を得ず出馬したのを見て“反安倍政権”の票を投じるなどというのは、まったくありえない選択肢だ。差別主義を野放しにし、歴史の修正、軍国化を推し進めるこの極右政治家が描く未来図が、本当に平和国家の首都の首長にふさわしいのだろうか。有権者はよくよく考えてみてほしい。
(編集部)
最終更新:2016.07.21 11:19