自由民主党HPより
よくもまあこれだけウソばかり並べ立てることができるものだ。昨日、安倍首相が消費増税を2019年10月まで2年半先送りにすることを正式に発表した会見のことだ。
これまで一貫して「増税延期はない」と強調してきたが、参院選を見込み、消費税率引き上げ先送りを打ち出す必要に迫られていた安倍首相は、G7を利用するかたちで“世界経済はリーマンショック級の危機”なる珍説を世界に披露。これが海外で失笑を買うと、今度は「私がリーマンショック前の状況に似ているとの認識を示したとの報道があるが、まったくの誤りである」と、誰にでもわかる大ウソをつきはじめた。
そして、昨日の会見では「私たちが現在直面しているリスクはリーマンショックのような金融不安とはまったく異なります」としながらも、「しかしリスクには備えなければならない」と言って消費増税の先送りの理由としたのだ。
いや、どんなときだってリスクの可能性はある。そういう言い訳が通用するなら、増税は未来永劫行うべきではないはずだが、増税の必要性を訴えてきたのは当の安倍首相であり、“アベノミクスで消費税を引き上げる環境が整っていく”と述べては「増税先送りはない」と断言した先の総選挙の明確な公約違反だ。
しかも、言うに事を欠いて、安倍首相ははっきりこう述べた。
「今回、再延期するという私の判断は、これまでのお約束とは異なる、新しい判断であります」
俺の決断は約束とは違っても“新しい判断”だから公約違反じゃない! ……って、そんなバカな話があるだろうか。そんなことを言い出したら、“俺が決めた新しい判断だから”と言えば、どんな選挙公約も覆せるではないか。有権者を愚弄するのも甚だしい。
安倍首相は、最近の高支持率に気分をよくして、こうやって詭弁を弄すれば国民は騙されるとでも思っているのだろう。会見では「税こそ民主主義」なる珍言まで飛び出す始末だったが、安倍首相はこんなことも言っていた。