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オバマ広島訪問で得意満面! 安倍首相が被爆者にしてきたこと…コピペ挨拶、非核三原則外し、国連で核兵器使用主張

 この“二枚舌”を、ある意味で看破したのは、核兵器の早期廃絶を訴えているメキシコの代表であるホルヘ・ロモナコ軍縮大使である。昨日、放送された『報道ステーション』(テレビ朝日)によると、国連会合で安全保障上の問題を理由に核が必要とする日本の態度に対し、ロモナコ軍縮大使は「安全保障のために核兵器が必要だと主張することは、その地域で核兵器を使う用意があるということです」と強く批判。さらに佐野軍縮大使に「核保有を正当化できる政治的理由とは何ですか?」と尋ねたが、佐野氏の返答は「国家が核兵器を開発・取得する理由は様々考えられる。そうした安全保障や政治的な思惑に対処せず、核兵器を削減・廃絶するのはほとんど非現実的だ」という通り一辺倒のものだった。

「唯一の戦争被爆国として」と決まり文句のように口にするのに、「核廃絶は無理」と言う。メキシコが突きつけた「核兵器を使う用意があるということだ」という言葉は、まさに安倍首相の核への認識を見通すものでもあるだろう。

 安倍首相は官房副長官時代の2002年に、早稲田大学で開かれた田原総一朗氏との対話のなかで「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」と語っている(「サンデー毎日」02年6月2日号/毎日新聞出版)。他方、安倍首相は昨日、「(核兵器廃絶は)広島、長崎の原子爆弾の犠牲となった数多の御霊の思いに応える唯一の道である。私はそう確信しています」と述べた。どちらがこの男の本心なのか──。これまで広島や長崎の被爆者をさんざん軽視してことを振り返れば、その答えは明々白々のはずだ。
(水井多賀子)

最終更新:2016.05.28 09:32

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