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熊本の大地震で「井戸に朝鮮人が毒を」の悪質ヘイトデマ! この機に関東大震災「朝鮮人虐殺」を改めて振り返る

『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』(ころから)

 14日夜に熊本県益城町で最大震度7を記録した大地震。16日にも熊本地方を震源に震度6強など強い揺れが相次いでおり、家屋の倒壊等による被害が拡大している。

 そんな中、〈熊本の井戸に朝鮮人が毒を入れて回っているそうです!〉という、極めて悪質なデマツイートが出回っている。いうまでもなく、これは関東大震災発生時に“朝鮮人虐殺”を引き起こしたあのデマの再現を狙ったものだ。

 1923年9月、マグニチュード7.9の大地震発生直後の数日間で、「朝鮮人が暴動を起こした」「井戸に毒をいれた」「放火している」等のデマが広がり、日本人らによる大規模な朝鮮人のジェノサイドが行われた悲劇の歴史である。

「朝鮮人が井戸に毒を入れている」などというヘイトスピーチが口をつくのは、歴史を直視していない証拠であり、あまりにも浅薄で恥知らず。クズ同然の行いだ。だが、ネット右翼やネトウヨ系まとめサイトは、このヘイトデマに便乗して「関東大震災時の朝鮮人虐殺こそ、悪質なデマです」などとがなり立てている。

 ここ数年でネトウヨや極右界隈で盛んに叫ばれるようになった「朝鮮人虐殺はなかった」なる歴史修正の物語の典型である。しかし、何度でもいうが、朝鮮人虐殺は当時の記録や市民の目撃証言も無数に残されており、また治安出動を指揮した警視庁官房主事の正力松太郎自身も認めている、厳然たる事実だ。

 以前、本サイトは、当時の大人だけでなく子どもたち証言や、公式・私的を問わない数多の記録を詳細に取り上げた『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』(加藤直樹/ころから)という本を紹介したことがある。

 以下にその記事を再録するので、ネットで悲しいヘイトデマが放たれた今だからこそ、もういちど、じっくりと関東大震災と“朝鮮人虐殺”に直面した人たちの声に耳をすませてほしい。とくに、「ネタ」などと言ってヘイトデマを広めたネトウヨ連中にこそ、読んでもらいたいと強く、強く思う。
(編集部)

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 路上やネットに響き渡るヘイトスピーチ、本屋に山積みにされる嫌韓本、毎週のように週刊誌を飾る嫌韓特集……。これらの主張をひとつひとつ見てみると、そこにあるのはもはや歴史認識や主義主張の問題ではないことがよくわかる。捏造と妄想によって韓国・朝鮮人に対する憎悪、恐怖が煽られ、グロテスクな差別感情が一気に噴き出しているだけだ。

 この風景を見て想起させられるのが91年前の9月1日のできごとだ。1923年9月1日午前11時58分。マグニチュード7.9、震度7の巨大地震、関東大震災に乗じて、日本でもジェノサイド「朝鮮人虐殺」が起きたのである。

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