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法務省・福島刑務所で女性刑務官に上司がセクハラ!「受刑者がお前の裸を想像してオナニーしている」

 こうした発言にA子さんは抗議するも、B部長は「受刑者だけでなく、職員も皆、A子さんを見ている」と答えるなど、さらに発言をエスカレート。10月に入ると、今度は、直接的なわいせつ行為まで行い始めたという。

「B部長が突然立ち止まって、頭の上から爪先まで私を眺め回すと、『うん、いい』と。それから『ちょっといいか』と後ろに回ってブラウスの後ろ襟のうなじあたりに指を突っ込んできて襟をつまんだのです。さらに胸元をのぞき込んで、『胸が見えるのはいかん』と」

 他にも、休日に自宅に書類を届けるよう指示されたり、受刑者の私本(差し入れされた本)に載っていた無修整の男性器の写真を何度も見直すよう要求したりと、数々のセクハラ行為を働いたという。

「サンデー毎日」は詳しい肩書きや名前を書いていないが、本サイトの取材では、このB部長は福島刑務所の当時の分類教育部部長のようだ。分類教育部というのは、受刑者の改善指導、教科指導及び余暇活動の計画立案、仮釈放及び仮出場の審査並びに保護を行う部署だ。その責任者である人物が、こんな卑劣な行為をしていたとは……。

 しかも、問題はここからだ。この頃からセクハラによって体調に異変を生じていたA子さんは、心療内科を受診し、10年11月末に刑務所長にセクハラ被害を訴えたという。しかし別の幹部も同席したという聞き取りは酷いものだった。

「所長から『ここ(福島刑務所)にいたくないからだろう』と言われ、別の幹部にも『部長から親切にされているのはわかっていたのか』などと怒鳴られ、私が加害者のような扱いでした」

 そのためA子さんはPTSDと診断され自宅療養となり、人事院と本省に相談を行った。ところがそこでも驚くべきことに、セクハラを認めるどころか、矯正局監査室長名でこんなメールが届いたという。

「懲戒事由に当たるような行為を認定するには至らないと判断し、調査を終了」

 結局、法務省はセクハラを認定せず、A子さんはPTSDも悪化したことで13年3月に法務省を退職。現在も通院を続けている状況だという。

 A子さんは退職前、セクハラによってPTSDになったと「公務災害」(仕事に起因した災害や疾患)を申請していた。だが、その結果が通知されたのは退職後の15年3月だった。しかもその内容は「下記の災害に対する補償を受けることができますので、通知します。傷病名 適応障害、うつ病エピソード」と記されただけで、法務省からは何の説明もないという。

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