D ただ、フジのSMAP、飯島派離れは今後、一気に加速するだろう。視聴率の低落傾向が続いている『SMAP×SMAP』打ち切りもありうるかもしれない。もともと『SMAP×SMAP』については、昨年くらいから予算削減の命令が出るなど、かなりプレッシャーをかけられていた。打ち切り説も何度か流れていたしね。
C スポーツ紙などは、騒動後、『SMAP×SMAP』で始まったメンバーの好きな曲を歌うという企画がジュリー副社長のアイデアだとして、ジュリー氏が陣頭指揮をとっているかのように報道していたが、あれは、ただのキャンペーン。実際は、歌のコーナーも昔やったことのある企画の焼き直しで、ジュリー氏はほとんどタッチしていない。というか、最近の『SMAP×SMAP』って、再放送と未放送の過去映像特集ばかりでしょ。ビストロの観覧も入れてないし、スタッフも本人たちもやる気を完全に失っている。タイミングを見計らって打ち切り、という可能性はかなり高いんじゃないか。
──ここにきて、昨年の人事では残っていた、『SMAP×SMAP』のチーフプロデューサーの黒木彰一氏も更迭されたことが、「東京スポーツ」の取材で明らかになし、打ち切りの可能性はますます高まりましたね。ただ、今のフジに代わりになる番組を作れるとも思えない。SMAPとともに、フジの時代が完全に終わるということになるかもしれません。
●ジュリー派と決裂のTBSは「中居を守る」と宣言したが…
B ところで、この手のひらを返したフジと対照的だったのがTBSだね。TBSもフジと同様、SMAP騒動前から、飯島派が強いと言われていた局だったんだ。音楽・バラエティでは、『中居正広の金曜日のスマたちへ』をずっとやっているし、稲垣吾郎の番組もある。ドラマもキクタクが定期的に日曜劇場に出ているうえ、2012年の中居&Kis-My-Ft2玉森裕太の『ATARU』や同じくキスマイの藤ヶ谷太輔&北山宏光の『ビギナーズ!』、山下智久&香取慎吾の『MONSTERS』など、飯島派のタレントが続々キャスティングされてきた。そんなところにSMAPに独立の動きが起きて、どうするんだろう、と注目されていたんだけど、少なくとも、音楽・バラエティについては全く路線を変えようとしなかった。
A 象徴的だったのは、昨年6月の『音楽の日』だね。この番組は東日本大震災を契機に始まった大型音楽特番で、中居正広が司会。ジャニーズからはSMAPはじめ飯島派のグループしか出ないことで有名だったんだが、2015年もSMAP、Kis-My-Ft2、Sexy Zoneと飯島派のみの出演、ジュリー派は一切出演なしだった。
C それどころか、独立が失敗に終わった後の今年2月に、『中居正広の金曜日のスマたちへ』のタイトルを『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』に変更した。TBSはSMAP問題と関係ないとコメントしているが、これは明らかに、もし今後SMAPという名前が使えなくなっても番組と中居の出演を続行できるよう配慮したものだ。