もっとも、その中身はやっぱり詭弁と逃げとごまかしだらけだった。たとえば、東国原はこんな言い訳をする。
「まず、僕は『バイキング』の放送で、相手を特定しておりません。『文春の女性記者』としか言ってないし、何年何月のどの事案かも言ってません。つまり、固定化してないんですよ、特定化しておりません」という。
確かに、先日の『バイキング』では、くだんの記事のことだと特定できるような発言はしていない。だが、東国原は10日放送の『白熱ライブビビット』(TBS系)にて、この記事をめぐる裁判に勝訴したことに触れたうえで「文春の記者、契約記者の女性が本当にハニートラップの当事者として来ますからね!」と語っているのだ。しかも、文春に女性の契約記者は2名しかおらず、どう言い逃れしても、この女性記者を指しているのは明らかなのだ。
東国原は「特定してないから名誉毀損は成立しない」といったようなこともグダグダと解説していたが、これも、ハニートラップでもなんでもなかったものをハニートラップと嘘をついたことをごまかすために、話をすりかえているにすぎない。
さらに、笑ったのは「女性記者の友人の胸をじっと見つめてから、嬉しそうに『にゃあーにゃあー』って、その胸に向かって猫の鳴き真似をした」という証言への反論だ。東国原は『バイキング』でこう語っていた。
「楽しく、ファニーに面白おかしく、『キャー』とか返してたんですよ。『キャー』って来たから、俺も『キャー』って返したんですね。それで、その時僕のなかで猫ひろしの『ニャー』っていうのが自分のなかのマイブームだったんです。当時ね。んで、『ニャーニャーニャー』とか言ってたんですよ」
なぜ2012年に猫ひろしのモノマネ?と突っ込みたくなるが、ようするに、猫の鳴き真似だろうが、猫ひろしだろうが、巨乳に向かって「ニャーニャーニャー」言ってたのは事実だったというわけだ。
あげくは「そのお二人の、なんか胸がはだけてるんですよ、その女性が一方の方が」という発言までしている。
これは「ミニスカートをはいた女性は夜道でレイプされても仕方がない」などと語る極右オヤジとまったく同じ、女性差別丸出しのセリフではないか。まったく、こんな人物がつい数年前まで県知事をつとめ、政界再編のキーマンになろうとしていたのだから、どうしようもない。