菅義偉ホームページより
政権を監視し、報道の使命をきちんと果たそうとしたニュース番組のキャスターやコメンテーターたちが次々と降板に追い込まれるという誰の目にも明らかな異常事態が起きた2015年。テレビ各局は萎縮と自主規制の空気に支配され、今では、安倍首相が国会でどんなトンデモ答弁をしても、ほとんど取り上げないという、機能不全状態に陥ってしまった。
こうした状況をつくりだしたのはもちろん、安倍政権の圧力だが、その実行犯といえば、やはり、“安倍政権のゲッベルス”菅義偉官房長官をおいていないだろう。
本サイトでは、菅官房長官によるテレビ、新聞、さらには週刊誌への具体的な介入について再三、報じてきたが、ついにあの人が菅氏の“やり口”について語った。
あの人とは、昨年のメディア圧力事件の象徴的人物であり、菅官房長官の圧力により『報道ステーション』(テレビ朝日)を降板に追い込まれた元経産官僚・古賀茂明氏だ。
古賀氏が菅官房長官について語ったのは、「週刊金曜日」(金曜日)2015年12月25日・1月1日合併号に掲載された鼎談でのこと。この鼎談には、古賀氏のほかに評論家の佐高信氏、上智大学教授の中野晃一氏が参加。最初に話題に挙がったのは「放送法遵守を求める視聴者の会」による『NEWS23』(TBS)のアンカー・岸井成格氏に対する意見広告についてだったが、まず、これに対し古賀氏は「いやー、ここまでやるかなという感じです」と驚嘆し、このように述べている。
「賛同人の名前を見れば、安倍政権の応援団がしてることです。安倍政権が本気でこのまま突き進めば放送については完全に国家統制の時代に入りますね」