★9位 蛭子能収自由を何より愛する脱力系マンガ家が一番怖いのは安倍政権の“野蛮な”思考! その妙な説得力を評価
「本音」丸出しで歯に衣着せぬ発言を繰り返す姿勢が共感を呼び、絶賛再ブレイク中の蛭子能収。その勢いは2015年も衰えることはなかった。芸能界のタブーなんぞ知ったこっちゃない蛭子さんは、昨年出版された『ひとりぼっちを笑うな』(KADOKAWA)でも、
「ここ最近の右翼的な動きは、とても怖い気がします。安倍首相は、おそらく中国と韓国を頭に入れた上で、それ(集団的自衛権)をとおそうとしているのでしょうけれど、僕はたとえどんな理由であれ、戦争は絶対にやってはいけないものだと強く思っています」
といった発言で、戦争へ突き進もうとする安倍政権の政策を痛烈に批判していたが、「命」、そして、「自由」を守ることの大切さを訴え続けてきた蛭子さんにとって、今年の安倍首相は昨年以上に我慢ならないものだった。11月に出版された『蛭子の論語 自由に生きるためのヒント』(KADOKAWA)では「“野蛮な人”の思考」という表現まで使い、さらに強い安倍批判を繰り広げている。
「安倍晋三政権が強い姿勢で挑んでいる、「集団的自衛権」などの行使を可能とする「安全保障関連法案」の問題。テレビのニュースや新聞で動きを見ていても感じるのだけど、「やられる前にやる」っていうのは“野蛮な人”の思考ですよ。人間はジャングルの猛者ではないんだから、もっといい考えが浮かぶはずなのにな。そのために法律を変える努力をするぐらいなら、どうしたらそれを避けることができるのかを考えるべきですよ。
「真の政治っていうのは、本来そういうものだと僕は思うんですけどね」
ただ、蛭子さんがちょっと残念だったのは、あの松本人志の前ではつい日和ってしまったことだった。
9月20日放送の『ワイドナショー』(フジ)で意見をふられた蛭子さん、「松本さん、賛成って言ったのはビクッとした、勇気ある発言だなって」と、完全に媚び媚び発言。先ほどご紹介した中居とは真逆の展開になってしまったのである。
まあ、蛭子さんの著書を読むと、人生において大事にしている姿勢に、「他人と争わない」というものがあるらしいので、それが出てしまったということだろう。今年はぜひ、松本の前でも自分の意見を貫いてほしいという願望も込めて、9位にランクインさせてもらった。