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『NEWS23』岸井は放送法違反じゃない、『ミヤネ屋』宮根と日テレ青山の露骨な安倍応援こそ「知る権利」の妨害だ!

 だが、由々しきことに、ネット上では同会のこんなインチキな主張に騙され、「TBSは偏向している」「岸井は降ろされて当然」という声も目立つ。いや、彼らとは無関係に、多くの人が「放送における報道の役割」を履き違え、両論併記が公平だと信じ込んでいる。それは視聴者だけでなく、報道に携わる人間でも同様だ。

 前出の清水英夫名誉教授も前掲書の中でこんな指摘をしている。

〈最近のメディア規制の特徴の一つは、それが国民に支持されている、と公権力側が信じていることである。そして、それが必ずしも彼らの誤解・曲解ではないところに、実は本当の危機がある。BPO(放送倫理・番組向上機構)には、放送番組に関して、毎日多くの意見や苦情が寄せられているが、注目すべきなのは、その中に、公権力による放送取り締まりの要望と必要性を主張する意見が、少なからず含まれるようになったことである。〉(前出『表現の自由と第三者機関』より)

 だからこそ、いまは繰り返して言わなければならない。公正な報道とは、両論を取り上げることではない。ましてや政権の言い分をそのまま垂れ流すことなどでもない。権力を監視すること、報道への権力の介入を許さないこと、それが大原則なのだ。
(編集部)

最終更新:2016.06.19 02:19

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