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『おそ松さん』だけじゃない! 放送禁止・DVD化禁止…あのドラマ、アニメ、映画がタブーになった理由とは

 また、実際に政治家から中止要請を受けた映画もある。千葉真一・菅原文太・高倉健・鶴田浩二など、東映オールスターが揃い、幕末から昭和にいたるまでの9つの暗殺事件をオムニバス風にまとめた『日本暗殺秘録』だ。こちらも前掲『ワケありな映画』に詳しい。桜田門害の変、二・二六事件など実際の暗殺事件を、鮮血飛び散るアクションシーンを交えながら描いた本作。実在の人物を取り上げていたからだろうか、脚本を書いた『仁義なき戦い』で知られる笠原和夫は、撮影開始直前、当時の自民党幹事長であった保利茂から東映の大川博社長に電話で中止要請が入ったと後に証言している。こういった顛末もあり、無事封切りはされたものの、これだけのスターが出演しているのにもかかわらず1969年の公開以降長らくソフト化されなかった。2011年になってようやくDVDがリリースされている。

 以上見てきたように、封印された映画・アニメ・ドラマは数多い。しかも、その中には、政府やスポンサーの圧力で起きているケースもある。いったい何が「問題」とされ「封印映像」となったのか、我々はその原因を注視し続ける必要があるだろう。
(新田 樹)

最終更新:2018.10.18 03:47

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