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「紳助以上の大物芸人S」にも暴力団幹部との交友が! 暴力団と「黒い交際」が囁かれてきた芸能人総まくり

 その間、周防は関連会社のある麻布十番のビルに彼らを呼びこみ、その「暴力」をさまざまなトラブル解決に利用していく。みのもんたが社長を務める水道メーター販売会社・ニッコクが談合事件で右翼団体により街宣車の抗議行動を受けたときは、彼らの仲介が大きな力を果たした。

 また、モーニング娘。メンバーとの援助交際を暴力団関係者に盗撮され、そのビデオをダシに周防社長が脅迫されたときも、笠岡から山口組関係者を紹介してもらい話をつけたとされている。

 しかし、なぜ周防社長は用心棒として笠岡を必要としたのか? その事始めは、2001年、5月8日(正確には5月9日午前4時30分ごろ)、赤坂にあるバーニングプロダクションの事務所に銃弾を撃ち込まれた事件がきっかけであった。

 この事件については、なぜか被害者であるはずのバーニングが警察の捜査に非協力的であり真相は解明されていないのだが、いずれにせよ、このときに警察ではなく反社会組織の方を頼りにしたということは、いち企業として問題であるのは言うまでもない。

 このようなズブズブの関係は、さきほど紹介した傘下グループにも同じことが言える。ライジングプロダクションは01年に平哲夫社長が脱税で逮捕されているのだが、その公判のなかで驚くべき事実が明かされた。なんと、社長自身が元ヤクザで小指を詰めた過去があるのだという。また、同じ公判のなかで、コンサートの妨害を避けるためなど、ヤクザ対策費を支払っていた事実も明かされている。

 ただ、バーニングが手を伸ばしているのは裏社会の人間だけではない。警察も意のままに動かせるよう策を練っている。「サンデー毎日」(毎日新聞出版)2000年12月10日号には、警視庁幹部との宴席に藤あや子を呼んで接待させていたといったエピソードが記されている。

 他にも、検察、政界との深い関係が常にささやかれており、バーニングはこうした力ももっているがゆえに、「芸能界のドン」と恐れられ、暴力団との関係も不問にされてきたのだろう。

 暴排条例の施行で表向きは暴力団との関係が社会全体で厳しく見直されるようになり、芸能人も暴力団との関係が発覚すると、活動を自粛せざるをえない状況に追い込まれるようになった。しかし、芸能界はもっと根本的なところで暴力団とつながっており、その構造的癒着は何も変わっていないのかもしれない。
(井川健二)

最終更新:2015.11.15 06:08

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