参議院議員 山本太郎 オフィシャルサイトより
参議院で安保法案についての審議が再開したが、19日の特別委員会でいきなり山本太郎議員の“爆弾”が炸裂した。「永田町ではみんな知っているけど、わざわざ言わないことを質問していきたいと思います」と切り出し、一連の法案が実はというか案の定、すべてアメリカからのリクエストだったことを暴露してしまったのだ。
きっかけは、中谷元防衛相が7月30日の委員会で、福島みずほ議員から「なぜ米軍に対して弾薬の輸送や提供ができるようにするのか」と問われ、「『米軍のニーズ』があるから」と答えたことだった。米軍のニーズ、つまりアメリカの要請に応えるかたちで安倍政権は国のかたちを変えようとしていると認めたわけだ。しかも、弾薬の輸送・提供は法律的には核兵器も含まれる。それらはすべて、アメリカからの要請だったというのである。
山本議員は、この答弁に追い討ちをかけるかたちで、かの有名な「アーミテージ・ナイリポート」を持ち出してきた。言わずと知れた、ジャパンハンドラーの代表格、リチャード・アーミテージ元米国務副長官とジョセフ・ナイ元米国防次官補(ハーバード大学教授)らが書いた日本の安全保障政策などに対する“提言”だ。
このリポートは過去2000年、2007年、2012年に出され、日本の防衛政策に大きな影響を与えてきたと言われている。問題はその最新版、2012年に出された第3次アーミテージ・ナイリポートだ。山本議員はリポートの内容を抜粋したパネルを示してこう迫った。
「これを見ると、今回の憲法違反の閣議決定から憲法違反の安保法制まで、ほとんどすべて、アメリカ側のリクエストによるものだということが、よくわかりますね」
例えば、と言ってリポートの一部日本語訳を読み上げた。
「〈皮肉なことに、日本の国益保護に必要なもっとも過酷な状況下では、米軍は自衛隊と日本の集団的防衛を行うことは、法的に禁止されているのだ。日本の集団的自衛権禁止を変えることは、こうした皮肉のすべてを解決するだろう。(中略)集団的自衛権の禁止は同盟にとって障害だ〉と書かれています」