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安倍首相が安保法制の“丁寧な説明”のため雑誌に…でも選んだのはヘイト雑誌「WiLL」(笑)

 中身もすごい。〈日本国内では『嘘つき』は排除されますが、韓国ではタブー視されていません〉〈現在、韓国では精神病患者数が増加の一途を辿っており、自殺者も急増しています〉といった根拠不明の情報がこれでもかというほど出てくる。韓国人を十把一絡げにして“嘘つき”と罵るさまは、まさに特定の民族や人種への差別を扇動する“ヘイト雑誌”としかいいようがない。

 ちなみに、2006年には「土井たか子は本名『李高順』 半島出身とされる」という2ちゃんねる情報をあたかも事実であるかのように書き、名誉毀損で訴えられ、一審から最高裁まですべて敗訴するということもあった。とても一国の首相が相手にする雑誌とは思えない。

 雑誌だけではない。ワックの単行本や新書も嫌韓・反中のオンパレードだ。

『醜いが、目をそらすな、隣国・韓国!』(古田博司)、『ほんとうは、「日韓併合」が韓国を救った!』(松木國俊)、『あの「中国の狂気」は、どこから来るのか』(金文学)、『「反日中韓」を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!』(馬淵睦夫)、『虚言と虚飾の国・韓国』(呉善花)、『もう、この国は捨て置け! ──韓国の狂気と異質さ』 (呉善花 、石平)、『笑えるほどたちが悪い韓国の話』(竹田恒泰)、『中国を永久に黙らせる100問100答』(渡部昇一)、『韓国・北朝鮮を永久に黙らせる100問100答』(黄文雄)……。

 安倍首相は世に数ある月刊誌のなかから、よりによってこうしたヘイト主張満載の雑誌を、大事な政策説明の場に選んだわけだ。逆に、安倍首相がこれまで自身の味方になるメディア、自身の思想と合致するメディアを自ら選別して、インタビューに応じてきたということを考えると、「WiLL」やワックの主張は、そのまま安倍の主張につながっているともいえる。

 なにより恐ろしいのは、日本の首相がこうした書物を好んで読んでいるという事実である。

 本サイトではすでに報じているが、今年初めにアップされた2011年度の政治資金収支報告書によると、安倍の政治団体「晋和会」が「WiLL」の発行元のワックから年間84万円分もの書籍を購入していたことがわかっている。蜜月は、それだけではない。安倍首相を支持する自民党若手の勉強会で「沖縄差別」「マスコミ恫喝」の放言を吹きまくった作家の百田尚樹氏と安倍の“出会い”をつくったのも、実は「WiLL」だったのだ。

 きっかけは、2012年9月号で百田氏が〈安倍氏には是非とも、もう一度総理になって日本を建て直してもらいたい。僕は安倍晋三再登板に期待する!〉(文中の漢字はママ)と持ち上げたこと。直後に、安倍サイドから「お会いしたい」とオファーがあり、意気投合して10月号に対談が掲載された。1年後の13年10月号には“総理に返り咲いた”安倍と百田氏のヨイショ対談が再び載り、直後に百田氏がNHK経営委員に選ばれる。そして、同年12月号は〈総力大特集 世界の嫌われ者、韓国〉と並んで〈百田尚樹 特別書き下ろし45枚!「安倍晋三論」〉が。最後は、これらの対談や論文を元にワックから安倍と百田氏の共著で『日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ』なる単行本まで出る始末だ。

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