そのため百田は昨年末から予防線のように、「作家なんかいつ辞めたっていい」などとつぶやいていた。そして2月1日の「だまされた」ツイッターの同日にもまたこんなツイートをした。
〈『殉愛』にウソは書いていない。これは法廷に出ても堂々と言う。そのことで作家が廃業となってもかまわん。「小説家」なんか九年しかやっていないが、「男」は五十八年もやっている。どっちを取るか、迷うはずもない〉
相当弱気になっているようだが、しかし、だからといって今頃になって、友人の言葉を使って「だまされた」とほのめかすのはあまりにみっともなさすぎではないか。
そもそも、『殉愛』の問題は百田が未亡人にだまされたかどうか、の問題ではない。1人の人間に異常に肩入れし、作家としてきちんと周辺を取材せず、裏も取らずに、デマをまき散らし、一般人である娘やマネージャーを誹謗中傷したことだ。そして、自分やさくら未亡人への批判を「売れっ子作家」という圧力で封じ込めたことなのだ。
まあ、この人に今さらそんな説教をしたところで、ほとんど意味はないとは思うが……。
(田部祥太)
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最終更新:2017.12.13 09:16