それにしても、こうして2つの週刊誌が受けた百田からの圧力と、その後のドタバタぶりを検証してみると、浮かび上がってくるのは、とにかく売れっ子作家にひたすら平身低頭でいいなりになっている情けない姿だ。
たった1本の電話で当事者の手記をボツにしてしまう「週刊文春」。そして、記事にしろという要求に唯々諾々と応じて、矛盾だらけの内容を平気で掲載してしまう「週刊新潮」──。
両誌の誌面を見ていると、最近になっても相変わらず朝日新聞に対して「ジャーナリズム失格」と執拗に批判を繰り返しているが、その言葉をそっくりそのままお返ししよう。自分たちの商売、利益のためには事実などそっちのけ。そんな週刊誌にジャーナリズム云々を語る資格はない、と。
(田部祥太)
最終更新:2015.01.27 09:30