いかがだっただろうか? このランキングを見て、極右政治家とネトウヨとの関係の深さが分かっていただけたと思う。そして、これが意味するのは、在特会などのヘイト勢力及びネット右翼と国会議員が、思想レベルで同一化しているという事実だ。『ネットと愛国 在特会の闇を追いかけて』(講談社)の著作があるジャーナリスト・安田浩一氏はこう語る。
「在特会が政治家にアプローチをかけているというよりも、私はむしろ『保守政治家たちのほうが“ザイトク化”している』と見ます。ネット言論でも、今や『国益のため』と言えば何でもありの状態になっている。この“思考の単純化”と言える空気の下地をつくりあげたのが在特会の活動です。そして、政治家はそういった匂いに敏感です。社会の空気を忖度するわけですから」
今に在特会なんていらなくなる──そう安田氏は続ける。
「ある意味では、これからは在特会がデモをやらなくとも、国会のなかで、地方議会のなかで、政治家たちが在特会の主張に非常に近いことを言ってくれるのですから。これが一番怖い。つまり彼らは“黒塗りの車に乗った在特会”だと言えます」
今回の選挙の争点は、消費増税の先送りやアベノミクスの是非だけではない。この国が、差別と憎悪に覆われてしまうのを、食い止められるかどうか。そして、“ザイトク化”した永田町に、私たちの未来を託すべきかどうか。明日の投票日に、それが問われる。
(梶田陽介)
最終更新:2014.12.13 06:59