小泉防衛相が排外主義を利用して靖国参拝報道に圧力!「外国政府提供の写真を使うな」
ところが、閣僚やその他多くの政治家が徒党を組んで靖国に参拝しても、メディアはせいぜい中国や韓国の批判や外交上の懸念を伝えるだけで、本質的な批判はほとんどなされない。
その結果、この国ではいつのまにか本来は靖国に参拝することが正義で、中韓の圧力に屈して参拝できないことがおかしいという空気が広がってしまった。
そして、政治家もその空気を利用するようになった。
典型は小泉防衛相だ。今回、共同通信が、「小泉氏参拝、日韓防衛協力に懸念 防衛省幹部、韓国側反応に身構え」という当然の記事を配信したところ、小泉氏は共同が記事に安圭伯国防部長官と握手している写真を添えていたことに噛みつき、こんな投稿を行ったのである。
〈なぜ日本のメディアが外国政府から提供された写真でこのような内容の記事を配信するのか理解不能。「韓国の反応に身構えてる防衛省幹部」という見出し…。写真も見出しも驚くしかない。〉
最近、右派を煽り、報道圧力をかける手法が目立つ小泉防衛相だが、外国政府提供の写真を使うなとは、敵性語を取り締まった戦中の軍国政府並みの発想ではないか。
しかし、こんな政治家の姑息な圧力に屈しないためにも、メディアは外交問題のレベルにとどまらず、もっと本質的な靖国批判を行っていく必要がある。
政治学者の白井聡氏は、『「靖国神社」問答』(山中恒著・小学館文庫)の解説で、いまの靖国をめぐる状況を打破する唯一の方策として、こんなことを書いている。
〈多くの人が、靖国の原理を理解すること――すなわち、そこには普遍化できる大義がないことを知り、「勝てば官軍」の矮小な原理を負けた後にも放置しながら、あの戦争の犠牲者たちに真の意味で尊厳を与えるための施設としては致命的に出来損ないであり続けているという事実を知ること――がなされるならば、誰もがこの神社を見捨てるであろう〉
メディアが伝えるべきなのは、まさに「靖国の原理と出来損ないの事実」なのではないか。
(編集部)
最終更新:2026.08.16 06:46


